日本ヒューレット・パッカードは30日、データの格納領域を約50分の1に抑えられる「データ重複排除技術」を実装したディスクバックアップ製品「HP StorageWorks D2D2500 Backup System」、「HP StorageWorks D2D4000 Backup System」、「HP StorageWorks VLS6000 Data Deduplication LTU」、および「HP StorageWorks VLS12000 Data Deduplication LTU」を発表した。価格はそれぞれ81万9,000円から、273万円から、115万5,000円から、69万3,000円から。出荷はHP StorageWorks VLS12000 Data Deduplication LTUのみ9月上旬、その他3製品は8月上旬から開始される。

データ重複排除技術は、以前のバックアップデータを新しいバックアップデータとブロック単位で比較し、重複した箇所があればその部分はコピーしないという技術。従来のフルバックアップは、対象となるディレクトリやファイルをすべてそのままコピーして保存し、差分バックアップでは変更された一部のファイルのみコピーして保存するが、データ重複排除技術ではさらに小さいブロック単位で変更箇所を認識するため、圧縮率が高まり、より小容量のバックアップで済むという仕組みになっている。

動的重複排除機能を標準搭載したHP StorageWorks D2D2500 Backup SystemとHP StorageWorks D2D4000 Backup Systemは、中小規模のシステム環境におけるストレージ領域およびコストの削減を実現する製品。特に、ROBO(Remote Office Branch Office)のような、システム規模は小さくても運用は大企業レベルという環境に適している。また、2008年後半に提供予定の「遠隔レプリケーション機能」は、リモートサイトのディスクデータを低帯域のWAN経由で集約サイトへ自動複製、保存する機能で、長期保存用としてテープへのコピーも自動で実施できるようになる。

加速的重複排除機能は、バックアップとリストアの性能を劣化させることなく、スケーラブルにシステムを拡張させたいユーザに最適で、大企業の中核システムやデータセンターなどの大規模環境におけるバックアップデータの効率的な管理を実現できる。この機能は、中規模SAN環境向け「VLS6000シリーズ」に対応した「VLS6000 Data Deduplication LTU」と、データセンターのバックアップ統合向け「VLS12000 Gatewayシリーズ」に対応した「VLS12000 Data Deduplication LTU」の2つのライセンスが対象で、それぞれライセンスを導入することで同機能を使えるようになる。