COMPUTEX TAIPEI 2008のGIGABYTEブースのレポートをお届けする。発表されたばかりのインテル4シリーズチップセット搭載マザーボードや、AMDの未発表チップセット搭載マザーボード、同じくAMD未発表のGPUを搭載したグラフィックスカードなどが展示されていた。

まず、GIGABYTEのIntel P45マザーボードの最上位に位置する2製品「GA-EP45T EXTREME」「GA-EP45 EXTREME」。型番に「EXTREME」と付く製品が同社P45マザーボードのハイエンド向け製品を意味し、さらにパッケージ等もゲーマーを意識したデザインを採用するとのこと。GA-EP45T EXTREMEがDDR3版、GA-EP45 EXTREMEがDDR2版の製品となり、両メモリ規格向けにそれぞれハイエンド製品を用意する。両製品ともに水冷対応のチップセットクーラーのほかに、これに拡張カード並みのサイズのある別体ヒートシンクを取り付け可能な点が大きな特徴(GA-EP45 EXTREMEはこれを取り外した形で展示中)。また、45などのチップセットを示す番号の後に「T」が付く製品がDDR3版となるので同社製品を選ぶ際の目印となる。

DDR3対応版のGA-EP45T EXTREME

拡張カードと間違えそうな大型ヒートシンクを装着可能

チップセットクーラーは水冷に対応している

DDR2対応版のGA-EP45 EXTREME。GA-EP45T EXTREMEと同様の冷却方式を採用している

「GA-EP45-DQ6」もオーバークロッカー向けの製品。2本のPCI Express x16スロットの間にオーバークロック向けチップを搭載しているという。同製品では、2番・3番のPCI Express x4スロットも後部を欠いた仕様で、x16グラフィックスカードの装着が可能だ。

GA-EP45-DQ6

GA-EP45-DS5

GA-EP45T-DS4。3本のPCI Express x16を搭載しDDR3に対応

GA-EP45-DS4。3本のPCI Express X16を搭載しDDR2に対応

GA-EP45C-DS3R。DDR3・DDR2対応のコンボモデル

GA-EP45-DS3P

GA-EP45-DS3R

GA-EP45-DS3

GA-EP45-DS3L。基板面積の小さなバージョン

4シリーズのグラフィック統合チップセット「Intel G45」を搭載するのがマイクロATXの「GA-EG45M-DS2H」。D-Sub15ピン、DVIとともにHDMI出力も搭載している。拡張スロットレイアウトはPCI Express x16、PCI×2、PCI Express x1。全コンデンサが固体タイプであるほか、ボード上には「FSB 1600」「DDR2 1200」といった刻印もあり、マイクロATXながら高いオーバークロック性能を持っているようだ。デモンストレーションも行われていたが、どうやらDirectX 9版ドライバによるデモの様子。チップセットに統合されたHDビデオ再生支援機能の性能をアピールするものだった。

GA-EG45M-DS2H

Intel G43チップセットを搭載したGA-EG43M-S2Hも展示

Intel P43を搭載したマザーボード「GA-EP43-DS3R」も特徴的な製品だ。拡張カードスロットレイアウトが、PCI Express x16×2、PCI×4。P43はP45のように1本のx16レーンを2本のx8レーンに分割利用することはできないが、GA-EP43-DS3RではサウスブリッジからのPCI Expressレーンをまとめたx16形状スロットを用意することでCrossFireXもサポートするとしている。

GA-EP-43-DS3L

また、AMDの未発表チップセット「AMD 790GX」を搭載したマザーボード「GA-MA790GP-DS4H」も展示、さらにデモンストレーションも行われていた。AMD 790GXは、2本のPCI Express x16スロットを持ちCrossFireXをサポートするハイエンド向けチップセットながら、グラフィックスコアを搭載した統合チップセットでもある。GA-MA790GP-DS4HではI/OパネルにD-Sub15ピン、DVIディスプレイ出力およびHDMI端子を搭載している。この実装により、低消費電力モードでは統合グラフィックスを、パフォーマンスモードではディスクリートグラフィックスを、といった使い分けが可能となる。なお、統合グラフィックス用に容量128MBのSidePort Memoryも搭載しているようだ。ちなみに、取材時のデモ機は残念ながらシングルグラフィックスカード構成だった。GA-MA790GP-DS4Hでは、2本のPCI Express x16スロットのほか、3本のPCI Exspress x1スロット、2本のPCIスロットをレイアウトしている。サポートするソケットはAM2+またはAM2で、Phenom/Athlonを搭載可能。

GA-MA790GP-DS4H

D-Sub15pin、DVIおよびHDMI端子を装備

GIGABYTEのプライベートショーケースで展示されていたのが未発表のGPU「Radeon HD 4850」を搭載するとされるカード「GV-R485-512H-B」。GPUがネタ不足な今回のCOMPUTEXだが、やっとCOMPUTEXらしい製品展示があったといったところ。4850という型番は3000シリーズのラインアップに当てはめれば上位モデルも可能性がありそうだ。しかも4850は1スロットタイプの冷却ファンを搭載している。その他のスペックは、PCI Express 2.0対応、DirectX 10.1サポート、メモリは512MBのGDDR3メモリ、CrossFireXをサポートしAvivo HDに対応するなど。後部にはPCI Express用補助電源コネクタも確認できる。

未発表GPU「Radeon HD 4850」を搭載したグラフィックスカード

そのほかのグラフィックスカードに関しては、新チップが発表されていないこともあり目新しさは無い。製品差別化のポイントは冷却やメモリ容量といったものとなっている。GIGABYTEの今後の新製品としてはGeForce 9600 GTを搭載する「GV-NX96T1GHP」。冷却には、フィンを分散しヒートパイプで繋いだMulti-Core Coolingを採用しており、GAMER HUDなど同社独自の機能も備える。メモリはGDDR3の1GBとなっている。グラフィックスカードにおけるメモリの大容量化はひとつのトレンド。各社が言うには、少容量のメモリチップが入手し辛くなってきているとのこと。GPUの場合、バス幅が決まっており、チップ数も決まっているために大容量化は避けられないと言うことだ。

GeForce 9600 GTを搭載した「GV-NX96T1GHP」