台湾ASUSTeKは、計3基のGPUを搭載したグラフィックスカードのコンセプトモデル「ASUS EAH3850 TRINITY/3DHTI/1.5G」を明らかにした。これまで2基のGPUを搭載した例はあったが、3基のGPUを搭載した製品は、これが世界初であると同社はアピールしている。

EAH3850 TRINITY/3DHTI/1.5Gは、3基の「RV670PRO」ことRadeon HD 3850を搭載した単体グラフィックスカード。コアクロックは各660MHz、メモリクロックは各850MHz(データレート:1.7GHz)。メモリはGDDR3で、各256bit接続。総メモリ容量は各GPUが512MBごとの計1.5GBとなる。また、MXMモジュールによって、DVI出力端子を2基増設(最大計4基)できる。

3基のRadeon HD 3850を搭載する「ASUS EAH3850 TRINITY/3DHTI/1.5G」

EAH3850 TRINITY/3DHTI/1.5Gでは、限られたスペースに3基のGPUを高密度に実装しているため、冷却に水冷ユニットを採用している。カード自体も通常の拡張カードと比べ高さ、長さともひとまわり巨大だが、カード後部は完全に冷却用のボックスとなっているようだ。カードの搭載には厚みから2スロット分以上の空きが必要で、電源は8ピンPCI Express電源コネクタを利用。CrossFire用のエッジ端子は装備しないと見られる。

冷却に水冷ユニットを採用

性能は、GPUが1基の場合の3DMark06スコアが4880であるのに対し、EAH3850 TRINITY/3DHTI/1.5Gでは11662とされ、約139%の性能向上が実現するという。なお、コンセプトとされているため、発売に関する情報は未定。