米Yahoo!は4月7日 (現地時間)、CEOの Jerry Yang氏と会長のRoy Bostock氏が署名した米Microsoftへの書簡を公開、買収提案を改めて拒否する姿勢を示した。

Microsoftは米国時間の4月5日、買収提案の交渉期限を3週間以内とする書簡をYahoo!に送付し、期限内の合意に至らなかった場合、敵対的な買収に移る可能性を示唆していた。これに対してYahoo!は、同社取締役会の席上で、Microsoftの提案が「企業価値を著しく過小評価している」という結論に達したことを2月11日に公表済みであると指摘。今も、その決定に変化がないとしている。ただし「株主の利益となる最善の選択肢であれば、今もわれわれはMicrosoftとの交渉に門戸を開いている」と付け加えた。「Microsoftが享受する戦略的なメリットを含めて、いかなる取引もYahoo!の真の価値が反映され、それが株主にもたらされなければならないというのが我々の立場だ」とYahoo!の考えを説明する。

また過去2ヶ月の間の景気減速が買収提案の価値をさらに高めたとするMicrosoft CEOのSteve Ballmer氏の見解に対して、Yahoo!は3月18日に公開した財務・戦略計画を例に今後3年間の成長見通しを強調。複数の大株主も買収提案が過小評価であるという見解に同意していることを明らかにした。

Ballmer氏はYahoo!側が交渉を拒んできたと主張したが、これに対してYahoo!は「統合や規制の問題などを含めて、われわれは継続的に幅広いトピックスについて建設的な意見公開を行ってきた」と反論。Ballmer氏が2度会合に出席したと明かし、「(Ballmer氏が) 望むような交渉に議論を発展させることも可能だった」と付け加えている。

最後に「株主の価値を最大限化するために、われわれは全ての選択肢に対してオープンである。Yahoo!の真の価値が反映された価格ならば、Microsoftとの取引も、その1つだ」と改めて提示額の引き上げをMicrosoftに促した。