Mozilla Foundation, JavaScript Evangelist, John Resig氏は31日(米国時間)、自身のブログにおいてThe Browsers of 2009のタイトルのもと2008年と2009年に重要になるWebブラウザについて予測をまとめている。推測はそのブラウザをサポートすることでどれだけの利益が得られるか、という点に注目して選定されているという。

2008年におけるWebブラウザの重要度は次のとおりだ。現状をそのまま反映させたものといえる。

  1. IE6
  2. IE7
  3. Firefox 2
  4. Safari 3/2
  5. (IE 5.5)
  6. (Opera 9.2)

同氏は2009年には次のようになると予測している。IE7とIE6の重要度が逆転することと、Firefox 2がFirefox 3に入れ替わっていること、Safari 2が脱落しSafar 3に入れ替わっているあたりが注目点だ。現状のブラウザシェアや今後のリリーススケジュールを加味すると、妥当な予測といえそうだ。

  1. IE7
  2. IE6
  3. Firefox 3
  4. Safari 3
  5. (Opera 9.5)

同推測でおもしろいのは、各ブラウザをサポートするためにかかるコストと、そこから得られる効果がグラフにまとめられている点だ。シェアの大きいIEをサポートすることで得られる利益は大きいが、その分サポートにかかるコストも高い。IEと比べると得られる利益は小さいが、もっともサポートにコストがかからないのがFirefox 3とされている。

サポートするにあたってかかるコストとその効果 - John Resig氏のブログより抜粋

John Resig氏はMozilla Foundationの関係者だ。この推測やコストと利益の関係を鵜呑みにすることには問題があるが、標準規約に準拠し多くのドキュメントや情報が提供されているFirefoxがサポートしやすいというのはひとつの事実ではある。今後開発でサポートするWebブラウザを検討するにあたって、ひとつの材料になるといえるかもしれない。