デジタルコンテンツ作成では画像や動画を記録するデジカメやデジカムと同様に、オーディオを"生録"するデバイスが欠かせない。TASCAMの「DR-1」、M-Audioの「Microtrack II」、オリンパスの「LS-10」、ヤマハの「POCKETRAK 2G」など、小型PCMレコーダも注目の製品の1つだった。
DR-1の詳細は既報の通りだ。実際に触れてみると、マイクの周囲が集音性を高めるドーム状になっていたり、レバーを使ってマイクの方向の手軽に微調整できたりするなど、細部までこだわりをもって設計された製品という印象を受けた。Microtrack IIは前モデルから外観に大きな変化はないが、入力ゲイン幅の拡張、バイパス機能を備えたアナログ入力リミッター、48Vファンタム電源、ファイル転送速度の向上など、中身が大幅に改善され、より高品位なレコーディングが可能になった。LS-10は1月上旬のCESのタイミングで発表された製品だ。容量2GBの内蔵フラッシュメモリのほか、SDメモリカードスロットを装備する。録音形式は、リニアPCMの非圧縮記録形式(WAV、最大で24bit/96kHz)、MP3、WMAなど。大型内蔵マイクのほか、本体背面に200mW+200mWのステレオスピーカーを搭載する。ヤマハのブースレポートでも紹介したPOCKETRAK 2Gはポケットサイズで、他の製品に比べると頼りない感じがする。しかしCUBASE AIソフトがバンドルされるので、レコーディングソリューションという点では他製品に勝るとも劣らない。
よりプロフェッショナルなレコーダに目を向けると、Alesisが「MultiPort」というiPod対応のデスクトップレコーダを展示していた。iPod用のDockを装備し、iPodコントロール機能が統合されている。レベルメーター、ヘッドフォン・モニタリングを駆使した本格的なレコーディングが可能であり、その成果をiPodまたはUSB経由でパソコンに直接記録できる。