デザイン勝負のiPod周辺機器が増加

数年前までCES会場においてiPodはデジタルオーディオの傍流であり、対応製品が出展されていることがニュースになったほどだ。今やiPodエコノミーは完全にCESにも浸透したようだ。対応機器を展示していないオーディオ機器メーカーの方が少数派である。ウォークマンというライバル製品を抱えるSonyですら、iPod用Dockを備えたHD Radioやオーディオコンポなど多数のiPod対応製品を展示している。

iPodドッキングステーションを備えたSonyの「CMT-BX50BTi」。CDプレーヤー、AM/FMチューナー を内蔵。Bluetoothによる音楽ストリーミングが可能。4月発売予定で130ドル

オプションでiPod Dockが用意されているSony「MHC-EC78Pi」。リモコンでiPodメニューの操作が可能。2月発売予定で150ドル

iPodドッキングステーションを備えたAM/FM/HD対応ラジオ

160ドルという低価格モデルながら、iPodダイレクトコントロールとQuick BrowZer機能を備えたSony「CDX-GT620IP」

これまでiPod用のアクセサリーというと普及帯の製品が多かったが、iPodに負けないデザインをアピールし、より高級志向なユーザーをターゲットにした製品が増えている。

Ambisoundテクノロジ採用のホームシアターシステムPhilips「HTS6100」。iPod Dockを装備

ポータブルオーディオプレーヤーや携帯電話、PC内の音楽を外部スピーカーで楽しむためのPhilips「BTM630」。上部にiPod Dock。CDプレーヤー、Bluetooth機能、SDカード/MMCスロットを備える

Bowers & WilkinsはCESの2008 Design and Engineering賞を獲得したiPodスピーカーシステム「Zeppelin」を大々的にフィーチャー

独SonoroのiPod対応クロックラジオ「Cubo」

Porsche DesignのAM/FM/衛星XM対応テーブルトップラジオ「P'9121」。クレードルでiPodを接続可能。米E-Ton製

iTunesとの連携をアピールするHD Radio

今年のCESではHD Radioが注目されたのも、iPodには追い風となった。ラジオで曲がかかっている間にHD Radioレシーバーの「TAG」ボタンを押すと、iTunes経由でその曲の情報にアクセスできる「iTunes Tagging」のデモが披露されていた。

iTunes Tagging機能を備えたJBLのHD Radioチューナー「On Time 400IHD」

左側がiTunes Tagging用の"TAG"ボタン

iPod Dockを備えたDENONのHD Radioチューナー「S-52」

iPod Tagging対応のPolkAudio「I-Sonic Entertainment System 2」

Alpineのブースでは「iDA-X100」を使ってiTunes Tagging機能を説明

Alpine「iDA-X100」

iPodアクセサリに高音質レコーダー「PodcastStudio」

BelkinはユニークなiPodアクセサリの新製品を公開していた。中でも参加者の関心を集めていたのがWAVEレコーダー「PodcastStudio」だ。iPod Classic、5G iPod、3G iPod nanoなどに高品質なオーディオを録音する。マイクを内蔵するほほか、本体上部に3.5ミリのステレオ入力ジャックとXLRポートをデュアルチャンネルで備える。録音したオーディオは内蔵スピーカーを使ってモニター可能。電源は単4サイズの電池2本だ。6月発売予定で価格は99.99ドル。

WAVEレコーダー「PodcastStudio」。iPod nanoを差し込んだ状態

上部に3.5ミリのステレオ入力ジャックとXLRポート

「RockStar」は1つの入力、5つの入/出力ポートを持つオーディオハブだ。1台のオーディオプレーヤーの音楽を最大5人で聴いたり、複数のオーディオプレーヤーを接続して音楽をミックスできる。3月発売予定で価格は19.99ドル。

5人で音楽を共有できる「RockStar」

昨年のMacworld Expoで公開されたBelkin「TuneStudio」の発売が始まった