The NetBSD Projectは19日(米国時間)、NetBSDの最新リリース版となる「NetBSD 4.0」を公開した。ひとつ前のメジャーバージョンであるNetBSD 3.0が2005年12月23日(協定世界時)に公開されていることから、約2年を経てのメジャーアップバージョンアップとなる。

NetBSD 4.0で特に注目されるのはXen仮想マシンモニタ 3の対応が実現されたことだ。NetBSDにおけるXen 3の対応は2006年7月3日(現地時間)にはManuel Bouyer氏からメーリングリストに動作報告があるなど作業が進められていた。メジャーアップデートとなる4.0で同機能が取り込まれた形になった。NetBSDは3.0ではXen 2をサポートしている。

4.0ではそれ以外にもBluetoothサポートの追加、新しいデバイスドライバの追加、ARM/PowerPC/MIPSプロセッサをベースとした組み込みプラットフォームのサポート追加などが実現されている。iSCSIターゲットコードやCommon Address Redundancy Protocolの実装など新しいネットワークサービスの実現、システムセキュリティ機能の拡張、Kernel Authorizationフレームワーク、Veriexecファイルインテグリティサブシステムの改善などにも注目だ。

NetBSD 4.0は54の異なるシステムアーキテクチャで動作する。17の異なるCPUファミリにまたがり17の異なるマシンアーキテクチャをサポートしている。それ以外のアーキテクチャへも移植作業が継続されている。4.0リリースでバイナリが提供されるのは51のマシンタイプ。amigappc、bebox、ews4800mipsに対してはソースコードのみが提供される。