米連邦通信委員会 (FCC)は12月18日 (現地時間)、2008年の1月末から実施する700MHz帯オークションの参加申請者リストを公開した。現時点で承認されているのは、11月30日に入札参加を表明したGoogleを含む96社。その一方で、AT&TやVerizon Wirelessを含む170社が申請の不備で保留となっている。

現在アナログテレビ放送に用いられている700MHz帯は、障害物の影響を受けずに広範囲に届くという特性を持つため、次世代のモバイルサービス向けの無線インフラに活用できると期待されている。またオークションにあたりFCCが落札者に対して、デバイスやアプリケーションに一切の制限を課してはならないというオープンアクセスの条件を一部の領域に付しているのが注目点となっている。

今回FCCが公開した文書は、参加申請期限の12月3日までに提出された申請書類を審査した結果の報告書だ。参加承認リスト (12月18日時点)には、Google Airwaves、CTC Telecom、Fidelity Communicationsなどのほか、Microsoftの共同創設者の1人Paul Allen氏のVulcan Capitalが関わるVulcan Spectrumが掲載されている。保留リストには、Alltel Corporation、AT&T Mobility Spectrum、Cellco Partnership (Verizon Wireless)、Cox Wireless、MetroPCS 700 MHz、QUALCOMMなどが含まれる。Google以外で落札が有望視されている企業の多くは保留状態にとどまっているのが現状だ。

保留扱いの申請の再受付期限は2008年の1月4日。FCCが内容を再審査した後、同年1月24日からオークションが始まる。全ブロックの落札額の合計は150億ドルを超えるとみられている。FCCはオークションからの売上げを米国におけるデジタルテレビへの移行支援に用いる計画だ。