日本Shuttleは9日、カフェソラーレ秋葉原店にてユーザーイベント「Shuttle Winter Festival」を開催した。製品展示や製品解説、同社キューブPCによるゲーム大会、クイズやビンゴ大会などが開催され、多くのスモールPCファンが来場していた。

「Shuttle Winter Festival」が開催

クリスマスムードも漂う店内の展示

同社日本法人設立以来としては初となるユーザーイベント。壁面にはこれまで手がけてきたキューブベアボーンに搭載されたマザーボードが約30種類展示されるなど、同社が積極的にスモールPCと関わってきた歴史も知ることが出来る。

現在発売中の同社キューブベア製品がずらり

歴代キューブPCに搭載されたマザーボード達。その数約30枚

店頭のプレイアブルデモ機もキューブ。このサイズでCrysisがバリバリ動く

そのほか、店内中央では最新製品がデモンストレーションされていた。まずは先日発表されたばかりの「SX38P2 Pro」(21日発売予定)。X38を搭載しCrossFireに対応したキューブPCで、デモ機は、Core 2 Duo E6550(2.33GHz)、Connect3D製Radeon HD 3850「C3D-H3850-512D3E」を2枚、PATRIOT製DDR2-800 1Gメモリ×2枚キット「PSD22G800KH」などといった構成。これでWindows Vistaのエクスペリエンス インデックスは5.3。2枚のRadeon HD 3850はCrossFireが有効となっており、2本ともPCI Express (2.0) x16動作をしていた。

SX38P2 ProによるCrossFireデモ

4本あるメモリスロットにはPATRIOT製DDR2-800 1Gメモリ×2枚キット「PSD22G800KH」が装着済み

2本のPCI Express x16スロットにはConnect3D製Radeon HD 3850「C3D-H3850-512D3E」を2枚挿し

CrossFireが有効化された状態でデモ。コンパクトなサイズながら強力なグラフィック機能を搭載することも可能だ

もうひとつ最新の製品ではIntel P35を搭載した「SP35P2 Pro」。指紋認証ユニットを搭載しており、この機能のデモンストレーションが行なわれていた。指紋認証ユニットはフロントアクセスパネルの左端に搭載されている。この指紋認証ユニットはSP35P2 ProのほかSX38P2 Proや同社ハイエンド製品で搭載されている。もうひとつ興味深いデモは「USB Speed-Link」。これは2台のPCをUSBで接続し、データを共有する機能だ。画面を見てみると、上下2ペインに分けられたエクスプローラ風の画面に、元PC内をローカルホスト、接続先PC内をリモートホストとして、格納されたファイル・フォルダが表示され、これらファイルを操作することが可能となっている。

SP35P2 Proを用いた指紋認証機能のデモンストレーション

日本語化された指紋認証ソフトウェア

指紋認証ユニットは対象製品のフロントアクセスパネル左端に搭載

2台のPCをUSBケーブルで接続しUSB Speed-Linkをデモンストレーション

双方のPCからそれぞれのHDD内が参照可能となっている

そのほか、まもなく発売となる製品や来年の登場予定の製品も展示されていた。まずは、14日発売予定としてDELUXEシリーズ3製品。このDELUXEシリーズは、HDMIの搭載などが特徴だ。「SG33G6 Deluxe」はIntel G33 Expressを搭載した製品で推定市場価格52,800円、「SN68PTG6 Deluxe」はNVIIDA GeForce 7050を搭載した製品で推定市場価格49,880円となる。もうひと製品「SG33G5M Deluxe」は既に発売中のD'VOシリーズ「SG33G5M」の上位製品。VFDパネルにメディアセンターリモコン、HDMI、DTS Connect機能などを引き継ぎつつ、指紋認証機能、USB Speed-Linkなどが追加されている。推定市場価格55,800円。

14日に発売開始となるDELUXEシリーズ3製品

ベアボーン以外の製品としては、現在開発中とされるAC外付け電源ユニットが展示されていた。これはGシリーズの内蔵電源を置き換えるものとなり、容量は220W。かなり大型なファンレスACアダプタの先に、Gシリーズの電源と同じサイズのボックスが繋がれ、これを標準搭載の電源と換装、そこから内部デバイスへと電力を供給する仕組みだ。製品化されればGシリーズを静音化するための注目アイテムとなるだろう。来年リリース予定とのことだ。

来年リリース予定とされる電源容量220WのGシリーズ用ファンレスACアダプタ

本体右側に小型ファンが搭載されたGシリーズでこのACアダプタユニットが利用可能となる

極太のケーブルでACアダプタと本体側ユニットを接続

壁面の歴代マザーボード製品の展示では、古くはSocket 370や478の製品からずらりと並んでおり、懐かしさを感じる。そんななか最新ハイエンド製品の動向としては固形コンデンサの採用がひと目でわかる。同社ではハイエンド向け製品で、マザーボード全面で固形コンデンサを採用している。例えば同じGeForce 7000シリーズチップセットを搭載する製品でも、GeForce 7025を搭載した「SN68G2」はまだ一部が電解コンデンサを搭載するのに対し、GeForce 7050を搭載する「SN68PTG5」では全てが固形コンデンサという仕様だ。また、GシリーズとSXシリーズのマザーボードサイズの違いも一目でわかる。店頭ではきょう体内部を見ることが難しいキューブベアボーンだけに、こうした内部マザーボードの展示ではいろいろなことが分かって興味深い。

Socket 370世代の製品「SV24」

Socket 478世代の製品「SB61G2」

Gシリーズ「SN68PTG5」と比べSXシリーズ「SP35P2PRO」はマザーボードサイズもひとまわり大きい