Skype Technologies(米eBay傘下)の創業者が開始したオランダのインターネットTV企業Joostは26日(現地時間)、広告ローンチパートナーとして32社と広告契約したことを発表した。Coca-Cola、Nike、Intelなどの企業がJoostのインターネットTVプログラム上で広告を配信するという。

Joostによると、全世界で32社が同社のインターネットTV上で広告を配信することで契約を結んだという。この中には、Coca-Cola、Microsoft、Hewlett-Packard、Nestleなどの大手企業が名を連ねており、グローバル、米国、欧州の3地域に分かれて広告を表示する。各社は3カ月間、Joostの広告プラットフォームを利用してトライアルを行う。

Joostは自社広告プラットフォームについて、「高品質なプログラミング機能を持つTVに似たプラットフォーム」としており、インタラクティブ性、ターゲット広告への対応、効果測定などを特徴としている。広告主は、スポット広告、スチール広告、オーバーレイ広告、ウィジェットなど、通常のTVおよびインターネット広告形態のほか、ブランディングされたエンタテイメント広告、スポンサーチャネルなどの新しいタイプの広告も利用できるという。また、米Frank N. Magid Associatesと提携し、広告の認知度、受け入れ、購買意欲などの面から広告効果を測定できる指標と視聴者の動向が把握できるツールも提供する。

Joostは企業がオンラインで有効な広告キャンペーンを展開できるよう、20以上のメディアやブランド代理店と協業してきたという。また、米Interpublic GroupのEmerging Media Labと1年間の広告に関する戦略的提携も結んでいる

Joostは、KaZaaとSkypeの創業者であるNiklas Zennstrom氏とJanus Friis氏が今年1月に立ち上げた企業で、P2P技術を利用し、インターネット経由で高品質なTV番組を配信するインターネットTVを事業とする。すでに、メディア大手の米Viacom、米CBS Corp、独立系映画会社らが同社にコンテンツを配信することで契約を結んでいる。広告により収益を得るビジネスモデルをとることから、今回の広告パートナー契約は重要な意味を持ちそうだ。Joostは現在クローズドベータ段階で、年内に正式なサービスを開始する予定だ。