Sundogは22日(米国時間)、LiquiBaseの最新版となるLiquiBase 0.8を公開した。LiquiBaseは「DBMSリファクタリングライブラリ」を謳うJavaライブラリ。過去に適用したデータベースへのすべての変更をXMLファイルに記録しておける点が特徴で、プロダクトに依存しないように開発されている。GNU LESSER GENERAL PUBLIC LICENSE Version 2.1のもと、オープンソースソフトウェアとして公開されている。

LiquiBaseを使用してデータベースの変更を行う際には、ChangeLogと呼ばれるXMLファイルに変更内容を記述する。実行時にはXMLファイルの内容と変更内容を比較し、差分のみが自動的に適用される仕組みになっている。したがって、データベースに新たな変更を加える際にも、既存のChangeLogに操作を追記するかたちになるため、開発者は過去の操作をいつでも簡単に確認することができる。また、複数のChangeLogファイルをマージすることも可能で、チーム開発でも利用できる。

0.8では、前提とするプロダクトやユーザー名などの条件をChangeLogに指定できる機能や、マージ処理の実行条件を細かく指定できる機能などが追加されたほか、各種ドキュメントの更新やいくつものバグ修正が実施されている。

LiquiBaseと似たような機能を提供するツールはいくつかあるが、LiquiBaseでは特に複数のデベロッパからの変更をマージできること、コードブランチを使って作業できること、特定のDBMSに依存しないこと、などを念頭において開発されている。

現在のところ、マイグレーションツールの開発に重点が置かれているが、ほかにもデータベースリファクタリングIDE/IDEプラグイン、テストデータセットを生成するためのデータエクストラクタ、ユニットテストインフラストラクチャ、.NETサポートなどの開発も進められている。今後の展開から目が離せないプロダクトだ。

なお、以前までSundog Database Refactoring Toolという名前で提供されていたが、今回のリリースでLiquiBaseへと名称を変更。プロジェクトのリポジトリもSourceForgeへ移された。