LG電子から「バナナスタイル」の携帯電話が発売された。

「バナナスタイルフォン」こと「LG-SV280」は、その名の通りバナナのような形状の携帯電話だ。本体をスライドアップすると、内側に曲がったキーパッド部分が現れて、全体的にバナナのようなかたちになるのだ。

「バナナスタイルフォン」こと「LG-SV280」

ユニークな外観は人間工学デザインに拠るのだという。既存のスライド携帯の場合、開くと一直線になるため、本体を耳にあてがうとマイク部分がやや遠くなってしまい、声がきちんと伝わっているのか不安になることがある。日本に比べて携帯電話のサイズが小さめの韓国では、とくにその傾向が強い。

その点、バナナスタイルの曲線デザインであれば、顔の輪郭にフィットし、通話の際にマイク部分が口元に来るので安心感がある。

さらにこうしたデザインのため、本体を閉めている時の背面部分は猫背のような曲線となる。この曲線が「手で握った際に(手の曲線にフィットし)安定感を与える」(LG電子)というのだ。

またバナナスタイルフォンの本体両側にはオレンジ色のランプがついている。これは電話がかかってきたり、メッセージを着信した際に点灯するようになっている。さらにキーパッド部分にはラベンダーの香りまで付けられ、目や鼻など五感を刺激する楽しい携帯電話になっている。

香りつきのキーパッドは、LG電子の携帯電話としては新しいものではない。同社は2006年に「ホワイトチョコレートフォン」こと「LG-SV590(SK Telecom) / LG-KV5900(KTF) / LG-LP5900(LG Telecom)」を発売しているが、この携帯電話にもキーパッド部分にラベンダーの香りがつけられていた。これはラベンダーの香りを閉じ込めた塗料を塗装することで実現しているものだという。

2006年に発表された「ホワイトチョコレートフォン」にも、ラベンダーの香りがつけられていた

新機能としては「自動エチケットモード」を搭載した。これは授業や映画など、あらかじめエチケット時間を指定しておくと、電話の着信音を無音もしくはバイブレーションに切り替えてくれるものだ。

このほかの機能としては130万画素のカメラ、MP3再生、英韓・韓英時点、地下鉄路線図などが提供されている。価格は30万ウォン(約38,000円)台となっている。