東京メトロ銀座線1000系の特別仕様車両1139編成が17日から運行開始した。特別仕様車両は3月中旬にも1編成(1140編成)導入される予定。01系に代わる新型車両として導入が進められた1000系は、今年度末までに全40編成が出そろうことになった。

東京メトロ銀座線1000系の特別仕様車両1139編成がデビュー

1000系はもともと銀座線開通当時の旧1000形をモチーフとしており、今回導入される特別仕様車両はより旧1000形のイメージに近づけた内外装となった。外観は量産車と比べて前灯・尾灯の形状が変更されたほか、車体前面・側面の窓周りも黄色く塗装し、立体的に見えるシールを用いて旧1000形のウィンドシル・ウィンドヘッダー(窓枠・出入口周りの強度を保つために使用された補強部品)を模擬したデザインとしている。

車内は木目調の内装に加え、シートや手すり、荷棚などの配色も変更。吊り手は扉付近など一部を除き、旧1000形の「リコ式」を模擬した形状となった。イベント用予備灯も車内に設置されている。この特別仕様車両は通常運行だけでなく、地下鉄開通90周年を記念した各種イベントなどにも活用される予定で、銀座線の旧1000形・旧2000形で見られた「ポイント通過時等の室内灯消灯、同時に側面予備灯の点灯」の再現も可能だという。

特別仕様車両1139編成は1月17日の正午前から営業運転に就いた。日中時間帯の運行では、スーツ姿の男性が普段と異なる形状の吊り手を見つめ、木目調の内装となった車内を見回すなど、鉄道ファン以外の一般利用者も特別仕様車両に興味を持った様子。銀座線では現在、01系1編成(01-130編成)を使用した「くまモンラッピング電車」も運行(期間は2月24日まで)されており、各駅のホームや地上区間にて、1000系特別仕様車両や01系「くまモンラッピング電車」を写真に収める鉄道ファンらの姿も見られた。

01系から1000系への車両更新が進められた銀座線。残り2編成となった01系のうち、01-130編成は2月24日まで「くまモンラッピング電車」として運行される