JR九州は2017年3月4日に実施するダイヤ改正の内容をまとめ、このほど発表した。熊本地震の影響で一部区間徐行運転となっていた九州新幹線は、ダイヤ改正に合わせて通常の速度に戻して運転する。豊肥本線肥後大津~阿蘇間はダイヤ改正後も復旧の見通しが立たず、特急「九州横断特急」は阿蘇~大分・別府間の運転となる。

九州新幹線は来年3月のダイヤ改正から通常の速度で運転される

九州新幹線(博多~鹿児島中央間)は今年4月の熊本地震で被災したが、4月末までに全区間で運転再開。7月4日から通常の運転本数に戻った。現在は熊本~新八代間の一部区間で徐行運転を実施している。来年3月のダイヤ改正で、徐行運転を行っていた区間も所定の速度で運転を再開し、現在より所要時間が約5分短縮されることになった。

ダイヤ改正後の九州新幹線では、利用状況に応じた運転区間・運転本数や接続の見直しも行われる。下りは朝と夜に1本ずつ山陽新幹線との直通列車を追加するほか、熊本駅で下り最終「みずほ」から「つばめ」への接続が可能に。平日のラッシュ時間帯に運転される博多駅始発の下り列車のうち、朝の「さくら」2本、夕方・深夜の「つばめ」2本に関して、着席機会拡大を目的に自由席が3両から4両(1~4号車)に増やされる。

その他、山陽新幹線から直通する臨時「みずほ」2往復を高い頻度で運転し、週末には博多~鹿児島中央間で「さくら」を増発する。なお、博多~熊本間、熊本~鹿児島中央間の「さくら」「つばめ」については、運転本数・停車駅を見直すとのこと。

「九州横断特急」ダイヤ改正後は阿蘇~大分・別府間2往復に

熊本地震で被災した路線のうち、JR九州の豊肥本線肥後大津~阿蘇間、南阿蘇鉄道の立野~中松間は現在も運転見合わせが続く。豊肥本線は熊本~肥後大津間・阿蘇~宮地間で本数を減らして運転を行い、特急「九州横断特急」は阿蘇~別府間で3往復運転(阿蘇~宮地間は快速列車として運転)されている。豊肥本線肥後大津~阿蘇間は来年3月のダイヤ改正後も復旧の見通しが立たず、引き続き運転見合わせとなる。

ダイヤ改正後の「九州横断特急」は阿蘇~大分・別府間2往復の運転に。運転時刻は「九州横断特急72号」が別府駅9時16分発・阿蘇駅11時27分着、「九州横断特急71号」が阿蘇駅11時48分発・大分駅13時36分着、「九州横断特急74号」が大分駅14時6分発・阿蘇駅15時55分着、「九州横断特急73号」が阿蘇駅16時15分発・別府駅18時14分着となる。地震前まで豊肥本線で運転された特急「あそぼーい!」の運転区間・運転日は別途発表される。