東芝とウエスタンデジタルコーポレーションは15日、三重県・四日市市の半導体工場において、主に3次元構造のNANDフラッシュメモリを製造する新・第2製造棟(クリーンルーム)の建屋全体が完成したことをうけ、現地で竣工式を開催した。
新・第2製造棟は、2014年9月に着工。構造は鉄骨2層5階建て、建屋面積は27,600平方メートル。建屋の一部は2015年10月に竣工しており、2016年3月から3次元NANDフラッシュメモリの量産を開始している。さらに、工場全体を統合した生産システムを用い、加工条件や検査データなど毎日16億件以上というビッグデータを解析しつつ、生産効率と品質を向上させていく。今後は市場動向を見据えながら追加投資を行い、生産体制を拡充していくとしている。
東芝の四日市工場は、東芝と米サンディスクが投資を折半し、合弁で運営してきた。サンディスクはウエスタンデジタルによって買収されたが、四日市工場の取り組みは東芝とウエスタンデジタルがそのまま継続する。四日市工場で生産される3次元NANDフラッシュメモリは、積層数が32層からスタートし、現在では48層化を実現。3次元NANDフラッシュメモリは韓国のサムスン電子が先行しているが、東芝・ウエスタンデジタル連合の追撃態勢が整うこととなった。