SSDのオーダーはどのくらい有効か?

ツクモのプライベートブランド「eX.computer」のカスタマイズパーツの実力を探るこの集中連載。前々回、前回とCPUクーラーの効果を試したが、今回はストレージについて検証する。現在、ストレージデバイスで注目なのはなんといってもSSDだろう。eX.computerのラインナップには、このSSDを選択できるモデルが数多くラインナップされている。SSDをオーダーすることで、どのようなパフォーマンスが得られるのか試してみた。

■集中連載「eX.computer」おすすめパーツ選択術

第1回……CPUクーラーのアップグレードによる効果を知る Part1
第2回……CPUクーラーのアップグレードによる効果を知る Part2
第3回……SSDのオーダーはどのくらい有効か?
第4回……80PLUS電源は何が違うのか?

定評の高いインテル製とCrucial製のSSDから選択できる

一昔前、SSDは非常に高価なパーツだった。しかも容量が少なく、実用性という意味で疑問を感じていた方も多かったかと思う。だが現在は価格がこなれ、容量も増加してきた。SSDを導入するのに好機ともいえる時代になった。だが、実際にSSDを導入することで、どのような効果があるのか……。ツクモの「G-GEAR GA7J-C35/ZS2」でそのパフォーマンスをチェックしてみた。

GA7J-C35/ZS2のカスタマイズ画面。HDD単体のカスタマイズメニューが5種類、SSDの追加メニューが8種類も用意されている。また、SSD RAID構成でのオーダーも可能

SSDが実装されたGA7J-C35/ZS2の内蔵ベイ。このベイのブラケットは、3.5インチ、2.5インチの両方を装着できる。放熱のことを考慮してHDDから1ベイ離れたところに装着されていたのが心ニクイ

テストに使用したGA7J-C35/ZS2には、ストレージの選択オプションが非常に豊富に用意されている。なかでもSSDはCrucial製128GBのSSDのほか、34nmプロセスで製造されたインテル510、25nmプロセスで製造されたインテル320シリーズのSSDが選択できる。インテルは早くからSSDの記憶媒体となるNANDフラッシュメモリーの開発・製造に着手したことでしられ、自作パーツ市場でも高い信頼を得ている。今回試用したGA7J-C35/ZS2は、インテル510シリーズの120GBを搭載していた。

試用機に搭載されていたインテル510シリーズの120GB SSD。35nmプロセスで製造されたNANDフラッシュメモリーを採用する。接続インタフェースは6Gbps/秒のシリアルATAだ

高速読み込みでプログラムの動作を機敏に!

SSDの一番の特徴は、データの読み込み速度が速いことにある。データの読み込み速度が速いことは、プログラムの起動の速さに直結する。そこでまずはWindows 7の起動時間を計測。1TBのHDDにインストールされたWindows 7の起動時間と比較してみた。なお、このHDDは省電力な動作を重視した「IntelliPower」に対応するウエスタンデジタル製。回転数は公表されていない。

電源ボタンを押し、正常起動を示すビープ音が鳴ってからタスクバーに常駐プログラムがすべて表示されるまでの時間を計測した。そのため、POST画面の表示時間も含まれている。結果、SSDからWindows 7を起動した場合は約20秒、HDDから起動した場合は約40秒と、SSDでは2倍の速さで立ち上がることがわかった。また「Adobe Photoshop CS5.1」でのプラグイン読み込み時間を計測したところ、SSDで約3秒、HDDで約7秒という結果となった。

Windows 7の起動時間

SSD 約20秒
HDD 約40秒

Adobe Photoshop CS5.1のプラグイン読み込み時間

SSD 約3秒
HDD 約7秒

続いて「CrstalDiskMark3.0」でリード/ライト速度を計測してみよう。HDDのシーケンシャルリードが約110MB/秒なのに対し、SSDでは426MB/秒と圧倒的な速さを示した。シーケンシャルライトについても、SSDが約2倍も速いスコアとなった。そのほか512KB、4KBのランダムリード/ライトも大きな差となっている。

CrystalDiskMark3.0の結果。左がHDD、右がSSDのスコアだ。数字は1秒間にどのくらいのデータを読み書きできるかを表しているが、各スコアともHDDの数値を大きく引き離している

SSDの導入にもう逡巡は不要

SSDは高速な読み込みが魅力だが、黎明期にあった「非常に高価」「容量が少ない」「書き込み速度が遅い」「寿命が短い」というイメージを引きずっている方もまだいるだろう。だが、そうしたマイナスイメージは過去のものと考えたほうがよい。事実、今回試用したモデルでは、80GBのSSDがキャンペーン価格として+8,000円で追加できるなど、値段も手頃になってきた。

またCrystalDiskMarkの結果では、書き込み速度もHDDを凌駕している。さらにコントローラチップの信頼性が高まり、寿命の面での不安も小さくなった。それ以上に、OSやソフトの応答性が明らかにアップするのだから、SSDを追加しない手はない。「eX.computer」でPCを購入する際には、是非検討してみてはいかがだろうか。

テストに使用した「G-GEAR GA7J-C35/ZS(カスタマイズモデル)」

G-GEAR GA7J-C35/ZS2の標準スペック
型番 G-GEAR GA7J-C35/ZS2
CPU インテル Core i7-2700K(定格3.50GHz、最大3.90GHz)
メモリ DDR3 1333、8GB(4GB×2)
チップセット インテル Z68 Express
HDD 1TB(シリアルATAII)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ(DVD±R 2層書き込み対応)
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 560(1,024MB)
筐体 G-GEAR ATXミドルタワーゲーミングケース
電源 最大550W(80PLUS BRONZE認証)
LAN 1000BASE-T対応
OS Windows 7 Home Premium SP1(64ビット正規版)
価格 97,980円(税込) ※11月21日現在

(マイナビニュース広告企画)

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