連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


お金はカツカツでしたが、実家から送られて来るお米と安い食材で食べるには困ることはありませんでした。そう思うと、料理が作れることだけでも大きな節約になるんだと気づかされます。共働きで忙しい両親の手伝いから料理は小さい頃から覚えていたで、その後も料理に興味を持ち、スーパーの無料のレシピを集めて、それらを参考にしながら料理を作ることで、レパートリーを増やすことができました。レシピの中に無い食材だったとしても、違う食材で代用をしたり、調味料を変えたりとアレンジができるようになったことで、節約をしていても、充実した食生活を送ることができています。

節約食材として、もやし、豆腐、鶏胸肉が挙げられ、どれも色が白っぽくて味気ないといわれがちですが、これらも味や調理方法でいくらでも美味しくすることができます。

もやしなら、卵とキクラゲを加えて、ごま油とオイスターソースで炒めれば、中華風炒め物に、豆腐は小麦粉と片栗粉をまぶしたら、油をしいたフライパンで焼いて、醤油、酒、みりんで照り焼き風に味付けしたり、塩と酒、鶏ガラスープで味付けすれば中華風、にんにくとバター醤油で、ステーキ風などアレンジが楽しめます。

鶏胸肉なら、醤油やスパイスなどでしっかりと味付けして、衣を付けて油で揚げたり焼けば、おかずにぴったりのメインになります。味気ないと思われる食材こそ、可能性を感じてしまいつい手に取ってしまいます。

そして、ありがたいことに仕事は徐々に増えてきて、それと比例して収入も安定してくるようになってきました。

しかしもともとは浪費家で、自分の住まいを購入というある一定の目標を達成してしまった今、住宅ローンの完済という途方もなく長い新たな目標にやや疲れ気味でもあり、気づけばちょいちょいお金を遣うようになってしまいました。今までほとんど買うことができなかった服や、行くことができなかった外食など回数も増えるようになり、意識的に高いものではなく、大型ショッピングセンターのフードコートでの食事やファーストフードで済ませ、服もできるだけ安いものを選ぶようにしました。それはまるで、安いからいいよね…と自分自身に言い訳をしているようでした。しかし、安い服を買っても、安い食事をしても、満足感を得ることはできませんでした。

そしてまた、年齢も20代も後半となり、20代前半ではなんの違和感も無かった安い服を着こなせなくなってきていることにも気づかされることになり、せっかく買った服もほとんど着ないままに、買い換えることになってしまいました。これぞまさしく安物買いの銭失い。それなら、はじめからちゃんとしたレストランで食事をすれば良いことですし、ちゃんとしたお店でちゃんとした服を買えば良いことなのですが、今までそういった情報をほとんど持たないまま生活をしてきたので、美味しいお店も知らず、自分にとってどんな服が似合うのかもわかりませんでした。結局また元のムダ遣い浪費家になってしまうのか…。再度、家計の見直しと立て直しを迫られることになりました。