日本マイクロソフトは、「Surface Book(パフォーマンス ベース搭載モデル)」を4月20日に発売する。米国で同じ機種の「Surface Book with Performance Base」が発売されたのは昨年10月なので、約半年遅れの登場だ。個人的には、それよりも「Surface Book 2」に興味をひかれているが、米Microsoftが5月2日に開催するイベント「Learn what's next | #MicrosoftEDU」では、Surface Book 2は披露されないようだ。

イベント名にはMicrosoftの教育部門である「Microsoft Education」の略称が含まれている

今回のイベント「Learn what's next」の主題は「Windows 10 Cloud」になると多くの情報筋がみている。しかし、Learn what's nextにおいて新デバイスの発表が皆無かと言えば、筆者は異なる意見を持っている。

MicrosoftPortal.NETが、Surface Pro 5が中国のCCC制度 (中国製品安全強制認証制度) の審査を通過したと報じたように、総合的に見れば1~2カ月内に何らかの発表があるとみるのが正しいだろう。筆者は、日々持ち歩いているSurface Pro 4、Intel Core m3モデルのパフォーマンスに不満を覚えるようになってきたが、Intel Core i5モデルに買い換えるのは早計だ。つまり、今回のイベントで (Learn what's next) でSurface Pro 5の発表があるのではと推測している。

ただし、Surface Pro 5が大幅に変わるとは考えていない。Kaby Lakeこと第7世代Intel Coreプロセッサーを搭載して、順当なスペックアップにとどまるだろう。だからこそ、MicrosoftもSurfaceブランドに焦点を当てるのではなく、教育施策を交えながら、さりげなくSurface Pro 5を発表するのではないだろうか。

ただ、こうした筆者の着眼点も見誤っているかもしれない。ARMプロセッサーを搭載したSurfaceデバイスの存在もあるからだ。

Microsoftは2016年12月に中国・深センで開催した「WinHEC 2016」で、ARM版Windows 10を発表しており、そろそろ何らかの形で情報が出回る頃だ。ARM版Windows 10はWindows 10 Cloudとコンセプトが真逆ながらも、安価なデバイスという観点から見ると、教育市場にはARM版Windows 10を搭載するSurfaceデバイスも魅力的な存在となる。

ARM版Windows 10は、「Redstone 3 (仮称)」で完成に至ると予想されるため、今回のイベント (Learn what's next) では進捗状況を発表するにとどまるだろう。いずれにせよ、Redstone 3の姿が明らかになる頃には、「Surface Studio」の日本市場投入の可能性も高まるであろうから、2017年中盤から後半は国内でもSurfaceブランドが大きく盛り上がるはずだ。

日本市場への投入が待ち遠しい「Surface Studio」

阿久津良和(Cactus)