富士フイルムのミラーレスカメラでフラッグシップとなる「FUJIFILM X-Pro2」、前編ではおもに外観とファインダーを見てきた。今回の後編では、実写を交えながら機能面にスポットを当てよう。
アナログ操作+デジタル操作の新UIで上手に進化
ファインダーを覗きながら、フォーカスエリアを動かしたいことは多い。Xシリーズに限らず、ミラーレス機では、一度十字キーの下を押すなどしてフォーカスエリア画面にしてから、十字キーでポイントを動かすのが一般的な作法だ。この操作、個人的に煩わしいと思っていた。
X-Pro2はこれも改善。背面にジョイスティック風の「フォーカスレバー」を新設し、ファインダーを覗きながら瞬時にポイントを操作できるようになった。
測距点は、77点(最大273点)まで拡大している(X-Pro1は49点)。だからなおさら、このレバーで容易に素早く操作できるのが便利なのだ。ちなみに、全画面の約40が高速・高精度な像面位相差エリアとなっており、動体撮影時にも心強い。
フォーカスレバーを押すとフォーカスエリア画面になり、ダイヤルでフォーカスエリアの大きさをフロント(もしくはリア)のコマンドダイヤルで変更できる。ゾーンAFでは11×7(77エリア)のうち、3×3・5×5・7×7のゾーン表示を選択可能。ワイドとトラッキングAF(コンティニュアス)では、最大18点の多点表示となる。
そういえば、このフロントコマンドダイヤルも新装備。主に活躍するのは、露出補正だろう。露出補正ダイヤルを「C」位置に合わせると、フロントコマンドダイヤルで露出補正が使えるようになるのだ。これがまた便利!
コマンドダイヤルのほうが指先の軽い力で操作できるし、勢いでカメラが揺れたり構図がずれたりもしない。また、マニュアル撮影時とシャッタースピード優先時には、シャッター速度ダイヤルでは設定できない中間数値を設定することも可能だ。