静かでパワフル! スペックも選べるスリムデスクトップPC - 富士通「ESPRIMO WD2/M」を試す

メーカー製PCでデスクトップといえば、液晶一体型が主流となっているが、富士通の直販サイト「WEB MART」限定モデル「ESPRIMO WD2/M」は、今では珍しい液晶ディスプレイと本体が分かれたセパレート型のスリムデスクトップPC。ディスプレイなどをケーブルで接続する必要があるものの、汎用的なパーツで構成されるというデスクトップPCならではの利点があり、目的や予算に合わせて柔軟にカスタマイズできるのが大きな魅力となっている。

■[製品名] ESPRIMO WD2/M　テスト機の主な仕様　[CPU] Intel Core i7-4770 (3.40GHz)　[チップセット] Intel B85 Express　[メモリ] PC3-12800 32GB (8GB×4)　[グラフィックス] NVIDIA GeForce GT 635　[ストレージ] 256GB SATA SSD + 3TB SATA HDD　[光学ドライブ] BDXL対応Blu-ray Discドライブ　[OS] Windows 8.1 64bit　[直販価格] 219,980円(構成例、12月25日時点のキャンペーン適用価格)

最高スペックでも驚きの静音性

今回のテスト機は、BTOで選択可能な最高スペックで固めたハイエンド仕様。CPUにCore i7-4770(4コア/8スレッド)、メモリ32GB、ストレージに256GB SSDと3TB HDD、グラフィックスカードにNVIDIA GeForce GT 635を搭載する。

これほどハイエンドな構成となると、スリム型だけに排熱するためのファンの騒音がうるさいのでは……と思ったが、実際は驚くほど静か。電源を入れたとき、ちゃんと動いているのか耳を近づけて確かめたほどだ。

大型のCPUファンを搭載し、その上部に当たる本体の左側面にはメッシュ状の吸気口を設けている。効率よく空気を送り込むことで高い静音性を実現しているようだ。GeForce GT 635カードにも冷却ファンが使われているが、こちらの動作音もほとんど気にならなかった。本体の構造に合わせて静音かつ最適な冷却を行えるのは、大手メーカー製PCならではの芸当。自作PCとは、ここが大きく異なるところといえる。

次に使い勝手をチェックしていこう。インタフェースは、USB 3.0を前面と背面にそれぞれ2ポートずつ、USB 2.0を背面に4ポート備える。PS/2が1ポートだけだが、キーボード用に用意されているのはうれしいところだ。ディスプレイ出力は購入時に選択したパーツによって変化する。CPU内蔵グラフィックスの場合はDVI-DとD-sub、今回のようにGeForce GT 635カードを追加した場合はDVI-DとD-sub、DisplayPortが利用できる。

見た目とは裏腹に高い拡張性を備えているのも大きな特徴だ。スリム型の光学ドライブを採用することで内部のスペースを確保。ストレージは3.5型HDDを2台まで搭載することが可能となっている。

PCI Express X16スロットもあるので、購入時にCPU内蔵グラフィックスを選択しておき、後で好みのグラフィックスカードに拡張することもできる。拡張スロットの幅はロープロファイルサイズではなく、通常サイズのグラフィックボードを搭載できるが、奥行きは短く、補助電源コネクタも用意されていない。さらに冷却処理を考えると、グラフィックスカードの選択肢は自ずと限られてくるだろう。