ソニーが1月に発売した「NEX-7」は、同社のミラーレス機「NEX」シリーズの最上位製品だ。APS-Cサイズでは最高となる有効2,430万画素のCMOSセンサーの搭載や、豊富な機能を直感的に操作できる新ユーザーインタフェースの実装など、見どころ満載の製品に仕上がっている。その機能と使い勝手はどうなのか……実写を交えたレビューをお伝えしよう。
ボディは、高さを抑えた横長の長方形デザインを採用する。外装はトップカバーとフロントカバーがマグネシウム合金で、グリップ部には手触りのいいラバーを配置。全体を黒で統一した引き締まったフォルムには精悍な雰囲気が漂い、最上位モデルらしい風格が感じられる。
サイズと重量は、従来までの製品「NEX-5N」や「NEX-C3」に比べるとおよそ一回り大きく重くなったが、フラッシュや電子ビューファインダーを標準装備したミラーレス機としては小型軽量といっていい。標準ズーム装着時のバランスはまずまず。レンズ部を左手で包み込みようにして構えることで、確実なホールディングが可能となる。
液晶モニタには、チルト可動式の3型ワイドTFTを搭載する。可動の方向は、上に約90度、下に約45度。これまでのシリーズと同じく左右方向には動かないのは少々残念だが、固定式に比べるとアングル選択の自動度は格段に高い。視認性も良好で、ピントをくっきりとチェックできる精細感と、屋外でも見やすい十分な明るさを備えている。
より安定したホールド感を得たい場合は、有機ELの電子ビューファインダーを利用することも可能だ。望遠ズームや高倍率ズームなど焦点距離が長いレンズを使用する際は、特に役立つ。接眼部にはアイセンサーを備え、顔を近付けることで液晶モニターから電子ビューファインダーへと表示が自動的に切り替わる点も便利だ。