山陽新幹線をはじめ、山陽本線、宇野線(宇野みなと線)、津山線、吉備線(桃太郎線)、赤穂線、伯備線と多くの路線が乗り入れる、中国地方を代表するターミナル駅のJR岡山駅。乗換えで利用する人も多く、限られた時間にさっと利用できる立ち食いそば屋は、ターミナル駅ではありがたい存在だ。

  • カウンターとテーブル席で全席座れる「めん処 吉備」

その岡山駅構内には、立ち食いではないそば・うどん店がある。「めん処 吉備」は、1・2番線ホームの階段を上がった先にある店舗。カウンターとテーブルがあり、全席座って食べることが可能だ。

ところで、岡山はそばとうどんのどちらが人気だろうか? 岡山県にあるうどん店・そば店の比率は2:1となっており、うどん優勢である。しかし「めん処 吉備」の券売機を見てみると、関西から西日本で多く見られる「うどん推し」ではなく、うどんもそばも同じメニューのラインナップである。全国から多くの人が訪れるターミナル駅ならではの特徴なのだろうか。

  • うどんもそばも同じメニューがラインナップされている

今回は「ぶっかけうどん」(460円)を注文。うどん本来のコシを楽しむならおすすめのメニューだ。ぶっかけうどんといえば、岡山の隣の倉敷、そして瀬戸大橋を渡った香川県が有名だが、ここ岡山でも味わえる。

濃いめの甘口の出汁(だし)に、トッピングとして青ネギに刻み海苔と天かす、生姜が添えられている。うどんも適度にコシがあり、食べ応え十分だ。

  • うどんのコシが楽しめる「ぶっかけうどん」

  • 岡山名物のままかり。ここでは押し寿司が味わえる

加えて、岡山名物といえば「ままかり」である。西日本ではポピュラーな「さっぱ」という魚で、ご飯(まま)が足りなくて、隣に借り(かり)に行くほど美味しいので「ままかり」と岡山では呼ばれている。江戸前の寿司ネタ「こはだ」に似た魚で、同じニシン科。「めん処 吉備」では、そんなままかりの押し寿司(260円)を味わえる。麺類だけでは物足りないという人には、こちらもおすすめだろう。

中四国で人気のぶっかけうどんに、岡山名物ままかりの押し寿司。時間がなくても、駅ナカで気軽に名物を楽しめる。