南海電気鉄道は28日、鉄道線旅客運賃の変更認可申請を行ったと発表した。あわせて今後の取組みや設備投資方針も説明しており、利用者サービス向上策の一環で、2025年度を目標に高野線へ新たな観光特急車両の導入を計画していることを明らかにした。

  • 特急「こうや」などが運行される南海高野線。世界遺産・高野山エリアへのさらなる誘客強化策として、新たな観光特急車両の導入を計画しているという

高野線では、世界遺産・高野山エリアへの特急列車として、特急「こうや」を難波~極楽橋間で運行。沿線価値の向上にも取り組み、高野山エリアを「こうや花鉄道」とブランディングした上で、観光列車「天空」の運行やケーブルカーの新造、極楽橋駅のリニューアルなど実施してきた。

新たな観光特急車両は、「こうや花鉄道」ブランドの下、高野山エリアへのさらなる誘客強化策として、顧客体験を向上させるコンテンツの充実を図るべく、2025年度を目標に導入する計画とされている。投資額は約23億円とのこと。

高野山へのアクセス手段としてだけでなく、「乗車すること」自体を目的化できるサービスの提供も追求。個人から旅行代理店のツアーまで利用しやすい運行ダイヤの設定に加え、車内での飲食サービスの提供も検討している。