PS5にベストマッチなテレビが欲しい

「最新のゲーム機を買ったらテレビも買い替えたい」――。そんなニーズは少なくない。自宅の55V型4K有機ELテレビにPlayStation 5(PS5)をつないでゲームやUltra HD Blu-rayを楽しんでいる筆者も、テレビの製品情報を日々追いかけるうち、新しいテレビに変えたい欲がふつふつと沸いてくる。

  • PlayStation 5と83V型「XRJ-83A90J」

PS5にベストマッチなテレビはどれか? と聞かれれば、同じソニーのBRAVIAを思い浮かべる人も多いかもしれない。意外なことに、PS5が発売された当初はその実力を引き出せるBRAVIAが国内では出回っておらず、他社製品を含めてもHDMI 2.1に対応している製品がかなり限られるという状態だった。

だが、2021年にはソニーを含め、HDMI 2.1対応テレビが各社から次々に登場。さらに、ゲーミングモニターにもPS5の4K/120fps出力への対応をうたう製品が続々登場するなど、まさに“雨後のタケノコ状態”になっている。

それでも、PS5と組み合わせるならやはりBRAVIAを選びたい……そう思わせてくれるのが、最新の「BRAVIA XR」だ。

  • XRJ-83A90J

BRAVIA XRには現在、4K有機EL「A90J」、「A80J」と、4K液晶「X95J」、「X90J」の全4シリーズ・13機種がラインナップされており、なかでもA90Jシリーズは最上位“MASTER Series”に位置づけられるフラッグシップモデルとなる。

BRAVIA XRの詳細については、オーディオ・ビジュアル製品に詳しい山本敦氏のレポート記事や、製品発表時のニュース記事で紹介しているので、こちらも合わせて読んでいただければさいわいだ。

今回はソニーストア 銀座で、有機EL最上位の83V型「XRJ-83A90J」(以下、83A90J/実売110万円前後)にPS5をつないでゲームを試遊したときの取材レポートを交えつつ、PS5と最新BRAVIAを組み合わせるメリットを紹介したい。

PS5を連れてソニーストアへ

ソニーショールーム/ソニーストア 銀座は、銀座四丁目交差点角の複合商業施設「GINZA PLACE」の4~6階にあり、5階の壁一面にBRAVIA XRがズラリ。各種体験コーナーもあり、落ち着いた雰囲気の中で最新BRAVIAの多彩な機能をじっくり体験できる。店内にはソニー製品に精通したスタイリストがいるので、分からないことがあっても気さくに答えてくれる。

  • ソニーショールーム/ソニーストア 銀座は、GINZA PLACE(中央)の4~6階に入っている

  • 5階にはBRAVIA XRが勢ぞろい

  • 取材に対応した同ストアのスタイリスト、吉岡浩孝氏(右)。自宅に55V型の有機EL「BRAVIA XR」やフロア型スピーカー、AVアンプを導入し、映画を年間100本以上鑑賞するほどのオーディオ・ビジュアル製品マニアだそうだ

また、事前予約が必要で普段は入れないが、同じ階にはテレビやプロジェクター、高級スピーカーといったオーディオ・ビジュアル機器を体験できるシアタールームもある。執筆時点では、来場者が好きなBlu-ray/DVDなどを持ち込んで83A90Jで楽しめるイベント(『推し活』視聴会)などが展開されている。

  • シアタールームに設置されたXRJ-83A90J。両サイドのスピーカーのおかげでサイズ感が狂って見え、「意外にコンパクトなのでは……」と思うかもしれない。だが、本体サイズは写真のようにスタンドを内向きに取り付けた状態で185×42.8×109.9cm(幅×奥行き×高さ)もあり、重さは43.5kg。消費電力はなんと809W(!)

  • ビビッドな赤いソファは、フランスの家具メーカー ligne roset(リーンロゼ)の製品。深く腰掛ければ、気分はもう雲の上

  • せっかくなので、83A90Jからソファまでの視聴距離をざっくり測ってもらったところ、約240cmと出た

さて、83A90JでPS5のゲームを体験する特別な機会は、主にメディア関係者向けに用意されたのだが、「どうせ体験するなら自分の好きなゲームを試させてほしい」と相談したところ、取材当日に私物のPS5を持ち込めることになったので、自宅から銀座まで本体一式を担いでストアを訪問した。

当たり前の話だが、PS5は据え置きゲーム機であって持ち運ぶことを想定した造りになってはいない。さいわい、筆者宅には大型カメラバッグがいくつかあり、f.64ブランドの3WAYトランク型バッグに簡易梱包したPS5がぴったり収まった。カメラバッグにPS5を詰めてソニーストアを訪れるような人間は、後にも先にも筆者くらいのものだろう。わがままな要望に応えていただいた関係各位には感謝しかない。

  • f.64のカメラバッグにPS5を詰めて電車に乗り、東銀座駅で降車してソニーストアまで徒歩で往復。水平を保ちながらのハンドキャリーはなかなか骨の折れるひと仕事だった

  • ストアにて無事開梱。PS5本体の黒っぽいツヤツヤした部位にうっすら擦り跡が付いた程度で済んだ(マネしないでください)