シャープは、AQUOSテレビの2024年夏モデル 7ライン計17機種を6月15日から順次発売する。価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は、量子ドット有機EL「AQUOS QD-OLED」が55型で約44万円から、量子ドットミニLED「AQUOS XLED」にはコンパクトな43型などが加わり、約24.2万円から。

  • 量子ドット有機EL「AQUOS QD-OLED」の65型「4T-C65GS1」。モデルを務めているのは、2023年7月からシャープ公式YouTubeチャンネルでスタートした番組「まるごとシャープ」に出演している池田愛恵里さん

  • 量子ドットミニLED「AQUOS XLED」の65型「4T-C65GP1」

スタンダード有機ELは42型〜77型まで5つのサイズをそろえ、約27.5万円から。スタンダード液晶は50型〜75型まで用意し、約18.7万円から。

  • 有機EL AQUOSの65型「4T-C65GQ1」

  • 液晶AQUOSの65型「4T-C65GN1」

2024年モデルでは量子ドット有機EL、量子ドットミニLEDと、スタンダードな有機EL、液晶の4種類でフルラインナップをそろえた。

  • 50型以下の“コンパクトファミリーサイズ”もそろえた

ユニークな特徴として、「放送番組+放送番組」、「放送番組+HDMI入力映像」のパターンで使える2画面表示機能を搭載。基本的には2K映像に限られるが、テレビの大画面をタテに分割し、リモコンの上下左右キーを使って左右の画面を拡大・縮小して楽しめる(テレビのサイズによって、調整できる表示サイズの段階が異なる)。

  • 2画面表示機能の例

ほかにもゲーム関連の機能を強化し、AQUOSテレビでは初めてゲーミングユーザーインタフェースを搭載。解像度やフレームレート、HDR表示を好みにあわせて調整できるようにした。一部機種では4K/144Hz VRR入力にも対応し(GS1・GQ1・GP1の3ラインと、GN1の75型のみ)、それ以外は4K/120Hz VRR入力対応となる。

  • AQUOSテレビ初のゲーミングユーザーインタフェース

  • リモコンのツールボタン長押しで、ゲーミングUIを呼び出せる

画像処理エンジンは、有機EL最上位のGS1ラインとAQUOS XLEDのGP1・GP2ラインが「Medalist S5X」で、スタンダード有機ELのGQ1・GQ2ラインとスタンダード液晶のGN1・GN2ラインは「Medalist S5」。どちらもAIプロセッサーを採用し、番組や映像シーン、部屋の明るさにあわせて画質・音質を最適化する機能を備える。

いずれも新たに、AI画像解析を使って2K映像を4K映像にアップコンバートする「AI超解像」、アニメやネット動画のグラデーション乱れなど階調補正を施して見やすい映像にする「アニメ・ネットクリア」といった新機能を盛り込んだ。

上位の「AQUOS QD-OLED」と「AQUOS XLED」ではサウンドにもこだわっており、一部機種では100W出力のパワフル音響システムを採用。スピーカーユニットそのものや開口部にも新たな工夫をこらし、音質向上を図っている。

  • 内蔵スピーカーユニットの分解モデル展示

すべての機種でシステムにGoogle TVを採用。NetflixやAmazon Prime Video、U-NEXT、Hulu、ABEMA、YouTube、Disney+といった映像配信サービスが利用でき、付属のリモコンにこれらのサービスを直接起動できるダイレクトボタンが備わっている。

  • 2024年モデルに付属するリモコン(左)と、2023年モデルの付属リモコン(右)。細かく見ていくと、2024年モデルでは新たに2画面表示専用のボタンが割り当てられている。また2023年モデルのツールボタンは、映像調整の呼び出しを兼ねていたのが、2024年モデルではファミリンク機能に置き換えられている

シャープでは、テレビのサイズによってターゲット層を想定しており、55〜77型は“ファミリーサイズ”、50型以下は“コンパクトファミリーサイズ”と位置づけて展開していく。

■AQUOS QD-OLED GS1ライン(6月15日発売)

最上位有機ELと位置づけるGS1ラインは、最新世代の量子ドット有機EL(QD-OLED)パネルを採用。このパネルは、純度の高い赤・緑・青の光によってさまざまな色をあざやかに映し出せるよう、青色光を放つ有機EL発光層の上に量子ドット層を重ねて光を波長変換する仕組みを採用しているのが大きな特徴だ。2024年夏モデルも昨年に引き続き、65型と55型の2サイズ展開となる。

  • 65型「4T-C65GS1」:60万5,000円前後
  • 55型「4T-C55GS1」:44万円前後

■AQUOS OLED GQ1ライン(6月22日発売)

“ファミリーサイズ”である55〜77型の4K有機EL AQUOS。2024年夏モデルでは、2023年(FQ1ライン)で展開していた65型と55型に加え、2022年のEQ1ライン以来2年ぶりに77型をラインナップする。

  • 77型「4T-C77GQ1」:80万3,000円前後
  • 65型「4T-C65GQ1」:47万3,000円前後
  • 55型「4T-C55GQ1」:36万3,000円前後

■AQUOS OLED GQ2ライン(6月22日発売)

“コンパクトファミリーサイズ”の4K有機EL AQUOSで、2022年のEQ2ライン以来2年ぶりに48型と42型を用意。

  • 48型「4T-C48GQ2」:28万6,000円前後
  • 42型「4T-C42GQ2」:27万5,000円前後

■AQUOS XLED GP1ライン(6月15日発売)

量子ドットとミニLEDを採用した、液晶AQUOSの最上位「AQUOS XLED」。新たに投入するGP1ラインは、“ファミリーサイズ”の55〜75型3サイズで展開する。2022年発売の65型「4T-C65EP1」と比べて輝度性能が15%向上しており、「AQUOS史上最高の明るさ」を実現したとアピール。波長が狭く純度の高い赤・緑・青の光を使う量子ドットリッチカラーで、色彩表現も高めている。また、斜めから見てもきれいな映像を楽しめるよう、新開発の「N-Black Wideパネル」も採用した。

  • 75型「4T-C75GP1」:71万5,000円前後
  • 65型「4T-C65GP1」:47万3,000円前後
  • 55型「4T-C55GP1」:36万3,000円前後

■AQUOS XLED GP2ライン(6月15日発売)

「AQUOS XLED」の新しいサイズバリエーションとして、50型と43型を投入。“コンパクトファミリーサイズ”として展開していく。ただしGP2では、GP1のN-Black Wideパネルは搭載していない。

  • 50型「4T-C50GP2」:25万3,000円前後
  • 43型「4T-C43GP2」:24万2,000円前後

■AQUOS 4K GN1ライン(7月6日発売)・GN2ライン(7月20日発売)

スタンダードな4K液晶AQUOSの最新シリーズ。GN1ラインは55〜77型3サイズ、GN2ラインは50〜55型2サイズを用意し、幅広い層をターゲットに展開する。

GN1とGN2の大きな違いはバックライトLEDの駆動方法やスピーカーの構成。GN1はバックライトの光量をエリアごとに細かく制御し、高コントラストな映像を追求する「アクティブLED駆動」を採用している。75型「4T-C75GN1」はN-Black Wideパネルを採用して、斜めから見たときの映像のきれいさにもこだわった(他のサイズはGN1、GN2ともN-Blackパネル)。スピーカーについては、GN1はツイーター、ミッドレンジ、サブウーファを装備するが、GN2はツイーターとフルレンジのみで構成している。

  • 75型「4T-C75GN1」:39万6,000円前後
  • 65型「4T-C65GN1」:28万6,000円前後
  • 55型「4T-C55GN1」:24万2,000円前後
  • 55型「4T-C55GN2」:20万9,000円前後
  • 50型「4T-C50GN2」:18万7,000円前後