JR貨物は16日、相鉄・JR直通線の開業に合わせて改良工事を行ってきた横浜羽沢駅について、11月30日に全国で30番目の着発線荷役(E&S方式)の設備を有する駅としてリニューアル開業すると発表した。停車列車も増やし、利用機会の拡大を図る。

  • 横浜羽沢駅の位置

横浜羽沢駅は東海道貨物線に所在し、相鉄・JR直通線の開業にともない新設される羽沢横浜国大駅に隣接する。総面積は約15万平方メートル、開業後のコンテナホームは約2.8万平方メートル。おもな設備としてコンテナホームと1面2線52両対応の荷役線が設けられ、うち1線は着発線荷役となる。列車本数は1日10本で、取扱量は年間約34.8万トンとのこと。

コンテナを本線上の列車から積卸しするE&S方式の導入により、リードタイムの短縮や輸送需要ヘの柔軟な対応が可能となるため、鉄道貨物輸送の大動脈である東海道線上にある同駅が利用しやすくなる。E&S方式では着発線上に荷役ホームがあり、列車が駅に到着した直後に荷役作業を開始し、そのまま発車することができる。

  • 従来タイプの駅とE&Sタイプの駅の比較

現在、E&S方式の駅は全国に29駅あり、駅構内での複雑な入換作業がないため、大幅なリードタイム短縮と省力化、輸送需要への柔軟な対応が可能となっており、JR貨物では今後も積極的にこの方式の駅を導入していくとのこと。なお、横浜羽沢駅のリニューアル開業後の発着列車など、詳細については改めて発表される。