書類に医師のサインをしっかりもらう

病院に行くときには、パスポートと海外旅行保険の証書を忘れずに持参し、病院の窓口で提示します。キャッシュレスサービス対応病院がない場合、自分で立て替え払いをしなければなりません。帰国後の保険金請求に必要となる「診断書」「領収書」を必ずもらってください。なお、診断書は医師のサインおよび入院期間が記載されている必要があるので、受け取ったら記載漏れがないかのチェックをしましょう。

加えて病院では、日本の健康保険の「海外療養費」および「高額療養費」の請求に必要な書類も忘れずにもらいます。海外療養費では「診療内容明細書」「領収明細書」および「領収書」が必要となりますが、前者2つの書類は担当医師に記入およびサインしてもらわなければなりません。健保の専用書類なので、海外での入院有無に関わらず、海外旅行時には忘れず持参しておきましょう。

民間の海外旅行保険では、病院に行く際の交通費も「社会通念上」妥当とされる範囲内で保険から支払われます。通院にタクシーを利用するなら、忘れずに領収書をもらうようにしてください。電車やバスなどで通院した場合は、乗車区間と運賃を忘れずにメモしておきましょう。

帰国後にすることは

帰国後には保険会社へ連絡して保険金の請求手続きをするほか、健康保険組合や市区町村(国保の場合)などへ海外療養費の請求申請をします。高額療養費も対象になるのであれば、忘れずに請求しましょう。これらは民間の海外旅行保険などから保険金が給付される場合でも、その給付額とは関係なく請求することができます。事前にきちんと理解しておくことで、健康保険を最大限に有効活用しましょう。

※写真と本文は関係ありません

筆者プロフィール: 武田明日香(たけだ あすか)

エフピーウーマン所属、ファイナンシャルプランナー。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく! トラベル! 」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「web R25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)。