不動産情報サービスのアットホームはこのほど、売却・購入時における「売り手」「買い手」の気持ちに関する調査結果を発表した。同調査は6月12日~15日、5年以内に首都圏 (1都3県)の自宅を「売却した人」295名と、中古住宅を「購入した人」386名を対象として行ったもの。

リフォームしておいて欲しかったところは「水まわり」

まず、住宅を売却した人に「住宅を売却した理由」を聞いたところ、1位は「もっと良い住宅へ住み替えしたかったら」で35.3%、2位は「もっと良い場所へ住み替えしたかったら」で29.2%、3位は「家族が減って広い家が必要なくなったから」で11.5%となり、事情などによって必要に迫られてというよりも、積極的により良い住まいを目指して住み替えをする人が多いことがうかがえた。「購入当初から売却を予定していた」人は22.0%だった。

住宅売却理由は「好条件の住宅への住み替え」

売却する際に、「市場動向をチェックして売るタイミングを研究した」人は18.0%、「査定価格を調べた」人は40.0%だった。「その方法」については、「不動産ポータルサイト」が61.0%でもっとも多かった。また、売却した人の49.5%は「不動産取引、税金や権利関係についての知識」が事前にあれば良かったと感じていた。

売却時に査定価格を調べた人は4割

自宅の売却価格は、「当初の予定よりも安くなった」人が54.2%、「売却価格に満足している」人は37.6%だった。

半数以上が、当初の売却予定価格より安くなった

自宅を売却する際、「寂しく感じた」という人は44.1%だった。また、その寂しさや懐かしさからか、3人に1人は売却後に売却した自宅を見に行っていることもわかった。

中古住宅購入の理由、価格を抑え「立地」が1位

次いで、中古住宅を購入した人に聞いたところ、「購入価格」は平均2,709万円、「築年数」は平均18年だった。また、「物件を探し始めてから実際に購入までの期間」は平均9カ月で、一戸建ての方がマンションよりも2カ月ほど時間がかかっていた。さらに、「購入するまでにネット上で見た物件数」については、平均43.7件にものぼった一方で、「0 件」と回答した人も17.9%おり、ネットを介さずに探した人も少なくないことがうかがえた。

購入金額の平均は約2,700万円、築年数は平均18年

住宅購入時に「中古ではなく新築と迷った」人は35.8%で、迷わなかった人のほうが多かった。また、「中古物件を買おうと思った一番の理由」は、「立地」が最も多く34.7%となり、2位の「新築よりも安かったから」(29.3%)を上回った。

価格を抑え「立地」が中古住宅購入理由の1位に

「住宅購入前にもっとあれば良かったと思う不動産知識」は、1位が「不動産取引、税金や権利関係」の39.6%。続く2位には「リフォーム」があがっており、購入前からリフォームの知識が必要だったと感じている人も少なくないようだった。

また、「中古住宅購入後に自らリフォームした」人は50.5%だった一方で、「購入前にすでにリフォームしてあった方が良かった」という人も33.9%となった。「住宅購入時にリフォームしておいてほしかった場所」は、1位が「お風呂」で38.6%、2位が「トイレ」で35.8%、3位が「キッチン」で34.7%となったが、4位には「特に無い」がランクインしており、水回りを中心にあらかじめリフォームしておいてほしいという人がいる一方で、購入してから自分で好みに合わせてリフォームしたいという人もいることがわかった。

水回りを中心に「リフォームしておいてほしかった」人が多い