UQコミュニケーションズ代表取締役社長の田中孝司氏

ワイヤレスジャパン2009にて行われた基調講演にUQコミュニケーションズ代表取締役社長の田中孝司氏が登壇し、「いよいよ本格スタート UQ WiMAX~真のモバイルインターネット時代の幕開け~」と題した講演を行った。

初日に行われた基調講演の最後に登場した田中氏は、日本初のモバイルブロードバンドサービスとして7月に商用サービスを開始したモバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」の紹介を行った。はじめに、モバイルブロードバンドの必要性について「パソコンの世界でアプリケーションの多くが、「Webアプリケーションとなってきている。これをモバイル環境でも実現したいが、従来は『通信速度が遅い』『バッテリーがすぐに切れてしまう』という大きな2つの問題点があった」と説明。

動作時間はネットブックなどが登場で解決した(来年以降にはCPUが大幅に省電力化する)。ネットワークも厳しい状況だったが、「モバイルWiMAXの登場が解決する」とアピール。モバイルWiMAXの特徴を「高速・大容量」「常時接続」「世界標準」「簡単に加入できること」「いつでも・どこでも利用可能」の5つのキーワードで解説した。

モバイルインターネットの課題

モバイルWiMAXの登場

さらに、「単に速いだけでなく、携帯電話のような閉鎖的ではないオープンなサービス」とサービスの仕組みを紹介した。「オープンゆえにパソコンだけでなく家電製品などの組み込まれることで多くに活用方法が出てくるだろう」と田中氏。

料金面では、完全定額制「UQ Flat」、1日使い切りの「UQ 1Day」が用意されている。料金面について田中氏は、「もっと安くしたいと思っていた。使った分だけ払いたいという要求もあり、段階性定額プランも検討している」と述べた。また、機器追加サービスの料金については、「(当初は)無料にしようとしていた。実際は、電波使用料もあるため月額210円とした。次のステップでは、台数などの制限はできる限りなくしていきたい」と語った。

対応端末もUSB型、PCカード型、ExpressCard型に加えて、Wi-Fiゲートウェイなど充実したラインナップを用意している。「内蔵PCも6機種が出ている。さらに、UQブランド以外にリテールデバイスもある。リテールは突然買ってきて使えないと困るので、UQ WiMAXがきちんと使えるという認定のようなものも考えている」(田中氏)としている。

さらに、MVNOサービスやリテールについては、「オープンなサービスなので、近いうちにユニークな料金プランや端末が出てくるのではないか」と期待を寄せた。

また携帯電話との違いとしては、「携帯電話は電話から徐々に建て増ししたものだが、モバイルWiMAXははじめからモバイルブロードバンドをめざして設計されている。ユーザーが求めているのは“スピード“。モバイルWiMAXはなんちゃってではない、真のモバイルブロードバンドをめざす」と強調した。

3GとWiMAXの違い

下り40Mbps/上り10Mbpsと高速・大容量

ダイアルアップを必要としない常時接続

141カ国で導入の動きがある世界標準

未契約時にもWiMAX経由で加入手続きが可能

移動中も使える面展開したエリア

コンテンツも料金プランなどもすべてオープンなUQ

WiMAX活用分野の広がり