SBIモーゲージは、住宅金融支援機構の「フラット35」を主力商品にビジネスを展開する住宅ローン専門の民間金融機関だ。フラット35を取り扱う国内機関のなかで、4年連続でシェアナンバーワンを獲得する同社も、ネット専業から実店舗へのチャネル拡大と、効果的な連携には課題があったという。その状況を打破しさらに販売力を強化する原動力となったのがクラウドベースのCRMおよび開発基盤である「Salesforce」を活用したオンプレミスとクラウドとの融合だった。

2007年、同社は顧客ニーズへの柔軟な対応を可能にし、販売力をさらに強化するため、Webサイトを唯一の販売チャネルとしていた従来のビジネス構造を改め、フランチャイズモデルによる実店舗の展開を開始した。その道のりは困難の連続で、まず基幹システムをスピーディに移行するにあたり、オンプレミス型システムに限界が見えた。また少数スタッフで構成される各フランチャイズ店のインフラを整備しようにも、あまりにも多額のコストが予想された。

そこで2009年、オンプレミスのシステムを残しつつ、クラウドサービスと連携させることで課題の解決を図り、Salesforceによる顧客情報や実店舗スタッフ情報の一元管理をスタート。導入の効果は即座に現れ、住宅ローンの申し込みから審査、契約、融資実行までに要する期間は、従来の2カ月間から、最短1週間にまで短縮できたという。

クラウドサービス導入は中堅中小企業にこそメリット

SBIモーゲージ 代表取締役社長の直海知之氏

このようにSBIモーゲージでは、既存のオンプレミスのシステムをクラウドサービスであるSalesforceと融合させることで、オペレーション力や商品開発力の大幅な強化に成功した。同社代表取締役社長の直海知之氏は、Salesforceの最大のメリットを、「弊社のような中堅・中小企業でも、ライセンスを購入すれば、大企業とまったく同じプラットフォームを利用できること。さらにいえばベンチャーほど導入しやすいこと」と話す。

オンプレミスに組み合わせて、柔軟性と冗長性のあるクラウドを導入することで、中堅企業こそ成長の可能性を得ることができる。同氏は、「導入するならなるべく早いほうがいい。メリットと感じられることを蓄積していって、徐々に活用の領域を広げていくことができる。ダメなら、使うのをやめてもいい。そのように気軽に後戻りできるのも、初期費用の安いクラウドサービスならではのメリット」とも話している。

SBIモーゲージの急成長を支えたSalesforceの活用術について、より詳しい情報はこちらの資料を参照してほしい。

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