企業の情報システム部門(以下、情シス部門)は本来、DXの推進をはじめとする、ITを活用した新たなビジネス価値を創出する前向きな取り組みに注力すべき部門だ。

しかし現状は厳しく、既存システムの運用や従業員からの問い合わせ対応に時間が費やされ、本来ビジネス価値の創出のために行うべきコア業務の時間が確保できない、という課題を抱えている。

情シス部門の負荷を解消し、コア業務の時間を解決するための方法にはどのようなものがあるのだろうか。

運用を任されるシステムが増えた情シス部門の厳しい現状

情報システム部門が悩む運用業務の負荷解消と本業に振り向ける時間確保を 実現する手段とは

情シス部門は、人事、経理、販売管理といった社内システムや業務で用いるアプリケーションの企画・開発・運用、あるいはIT機器やサーバー、ネットワーク設備などの運用管理・保守メンテナンスの業務を抱えている。ほかにもセキュリティ対策などの役割も担っている。ところがDXが叫ばれるなか、各事業部門がITやネットワークを駆使してサービスを次々企画するようになると、情シス部門にはそれらシステムの運用や、会社としてセキュリティおよびサービスレベルを保つ業務も任されるようになった。

つまり現在の情シス部門は、自分たちが主導するシステムの企画・開発だけでなく、事業部門から依頼されるシステムやサービスの運用がどんどんと増え、ただでさえITスキルを有する人材の不足でリソースがひっ迫しているにもかかわらず、業務量が激増している。

さらには社内にシステムが増え、サイバー攻撃の脅威に対応するためセキュリティアップデートを頻繁におこなわなければならなくなり、その都度「PCの動きが変わった」「操作が複雑になった」など操作性の変更に伴う従業員からの相談も殺到することになる。すると相談を受け付けるヘルプデスク業務も増えてしまい、情シス部門のリソースをいっそう圧迫する結果になっている。とくにユーザー数の多いシステムをアップデートした際は、毎日問い合わせがひっきりなしにやってくる……というケースも珍しくない。

実際に、1人、2人程度の少人数体制で複数システムの運用を担う企業は少なくない。とりわけインターネットを活用したサービスになると24時間/365日対応が求められるのも当たり前で、その人材を情シスからどう絞り出すかは深刻な課題だ。中堅以上規模の企業で情シス部門が4、5人いるところでも、開発と運用の兼任は当たり前。誰かが休んで2人分の業務をこなさなければならないのは日常茶飯事で、一部の詳しい社員に問い合わせなど負荷が集中する属人化の問題が発生することもある。

とはいえ会社側からすれば、運用にかけるコストはなるべく減らしたい。つまり新たな人材を採用するのは夢の話で、結局現在の人的リソースだけでやりくりすることになるため、悲鳴を上げざるを得ない状況に陥っている。

そもそも情シス部門としては、DXのリード役となり、業務変革につながるシステム開発を行うのが本業のはず。ところが寝ても覚めても運用の負荷に忙殺されてしまうため、その本来の仕事に専念できなくなる。するとDX推進部など別組織がわざわざ立ち上げられ、情シス部門は主導権を失って「DXはわれわれがやりたいことなのに……」と悔しい思いをすることになる。

そして、こういった状況になると、情シス部門に行っても新しいこと、やりたいことが思うようにできないため、せっかくのITスキルを持った若手も配属を嫌がるという話をしばしば聞くようになった。

豊富な実績に基づく24時間/365日対応運用・監視サービスの強み

では、「ITシステム運用の業務負荷が高まり本業に充てる時間を確保できない」「ヘルプデスク対応が増えて疲弊している」という情シス部門の2つの深刻な課題を、どのように解決していけばいいのだろうか。ここで注目したいサービスがある。株式会社エヌアイデイが提供するリモート運用・監視サービス「Mesoblue(メソブル) MSP」、およびAIチャットボット「OHGA(I オーガイ)」を組み合わせるソリューションだ。

まずMesoblue MSPは、システムの運用・監視をアウトソースすることで、コスト削減と24時間/365日の時間を問わないシステム監視・障害対応の体制確保が可能になるほか、外部委託により情シス部門の運用業務の負荷削減も実現できるサービスである。加えて、システムの稼働状況を月次でまとめたレポートが提示され、それを参考にリソースをチェックし、稼働状況に合わせたサーバーのスペック変更といった運用改善提案もしてくれる。

エヌアイデイは1967年の設立以降、50年を超えるシステム運用・監視の実績を有し、大手航空会社のシステム運用にも長らく携わってきた。運用を最大の強みとしながら、ICT基盤の設計構築からシステムやソフトウェア、サービスの開発まで一手に手掛け、顧客企業を幅広くサポートするのが特徴だ。

そして、同社の豊富な運用実績をもとに蓄積された知見を活かして生み出されたのがMesoblue MSPである。専門チームがセキュアで高品質な運用監視を24時間/365日対応で提供。オンプレミス環境はもちろん、AWS、Azureといった主要クラウド環境もリモート運用・監視を行い、トラブル発生時は迅速に連絡する仕組みとなっている。

同サービスを利用する際のプランは、24時間/365日対応か平日の日中時間対応か、有人監視か無人監視か、また障害時のサーバー再起動など一次対応が必要かどうかなど顧客のニーズに合わせて選択できるほか、監視対象のログ追加、Webサービスやデータベースなど外部連携の接続確認、OS修正モジュール適用といった項目の追加・カスタマイズも行える。

最大の強みはやはり250名を越えるITILファンデーション有資格者をバックボーンとした24 時間/365日の監視に加えて障害一次対応を実施する体制が用意されていることと、月次レポートをもとに顧客の環境に応じた改善提案も行うこと。

学習不要ですぐに使える高精度AIチャットボットの優位性とは

一方のOHGAIは、もともとMesoblue MSPとは別に単体で販売しているAIチャットボットサービスで、特徴は大きく分けて4つ。まずは自社のFAQのデータを登録するだけですぐに導入でき、AIが最適な回答を判断して表示するタイプのAIチャットボットであること。2つ目は、FAQデータが増えても再学習の必要がなくメンテナンスの手間がないこと。そして3つ目は、大手が開発したAIと比較しても引けを取らない世界最先端クラスの訓練済みAIにより、回答精度が極めて高いことだ。

OHGAIを利用する際は、言葉のゆらぎをAIに教え込むための学習データを作成したり、シナリオを登録したり、学習の手間をかけたりといった作業を行う必要がない。採用するエンジン「Sōseki」を基にした日本語特化のモデルにより、自然言語の文章全体を解析するアルゴリズムを用い、高い精度で的確な回答を導き出せる。回答が用意されていない質問に対しても、FAQを追加登録するだけで済むので、導入・運用コストや人的な作業負荷がかからない点もポイントといえる。

4つ目は、チャットのインターフェースをWebサイトで利用できるほか、Microsoft TeamsやLINE WORKSといった主要チャットサービスとも連携していること。自社でこれらのサービスを利用しているなら、いつも使っているチャットそのままのUIで活用できるのがアドバンテージだ。

こうした特徴を活かし、ある電力会社では実際にOHGAIを社内ヘルプデスク対応のサポートとして、Microsoft Teamsと連携させて活用している。同社はもともとほかの機械学習型AIを利用していたが、学習とチューニングに要する工数が多く負担になっていた。

そこでOHGAIを導入したところ、運用工数が80%削減され、回答精度も大きく向上したという。そのほか、ある銀行では営業が顧客の問い合わせに回答する際、ナレッジに素早くアクセスする目的でOHGAIを活用しているケースもある。

Mesoblue MSPとOHGAIの併用で効率・効果が一気に高まる

Mesoblue MSPとOHGAIを併用することで、冒頭から提起されている情シス部門の課題解決、すなわちシステム運用の効率化とヘルプデスク対応の業務負荷削減を同時に達成することが可能となる。

Mesoblue MSP自体が時間を問わず高い品質の運用監視を実現できるサービスであるのに加えて、AIチャットボットのOHGAIも導入することで、社内外の問い合わせ対応やシステム不具合・障害発生時のベストプラクティスの検索といった業務負荷を着実に減らすことができ、情シス部門が本来取り組むべき業務に工数を振り向けることが可能となる。

Mesoblue MSPを利用して安心を確保しつつ、自社で簡単に対応できる部分についてはOHGAIでノウハウを確認し、手早く済ませるといった使い方も可能だ。

もちろん、それぞれの顧客のニーズや環境に応じた柔軟な提案を、豊富な運用実績を強みとするエヌアイデイが親身におこなってくれるのもうれしい点。これを機にMesoblue MSPとOHGAIを組み合わせるソリューションの導入を検討してみてはいかがだろうか。

[PR]提供:エヌアイデイ