自動車を構成する部品の開発・製造を手掛ける東海理化は、国内市場/世界市場シェアがトップクラスの製品を抱えており、自動車部品製造業界において確固たる地位を築いています。

そんな同社は60近くある部門それぞれに予算を割り当て、各部門で予算管理/予算執行を行っていましたが、予算担当者は総務全般の業務も担っているケースが多く、予算管理に割ける時間が限られていたといいます。

また、部門全体の予実を把握するには複数あるシステムのデータを集計する必要があり、予算管理のリアルタイム性、精度に課題を抱えていたのです。

東海理化はいかにして予算管理データに関するシステムを連携し、業務の効率化、そしてDXの取り組みに結び付けることができたのでしょうか?

トヨタグループの一翼を担う東海理化

東海理化は、人の意思を自動車に伝えるヒューマン・インターフェース部品、盗難などを防ぐセキュリティ部品、搭乗者の安全を守るセイフティ部品の3領域を中心に、スイッチやスマートキー、シートベルトなど自動車を構成する部品の開発・製造を行っています。国内市場/世界市場シェアがトップクラスの製品を抱えており、自動車部品製造業界において確固たる地位を築いています。東証・名証一部上場企業で、トヨタグループの一つとして、世界16カ国で展開しています。

導入前の課題
・予算関連のシステムが複数あり、連携が取りづらい
・予実管理をするためのタイムリーな情報がとれない
・部門ごとに個別の予実管理方法を採用している

導入結果
・予算執行状況がDomoでひと目でわかる
・予算管理業務の工数が大幅に削減。より生産的な活動に注力できる
・他部門でもデータ活用の検討が広がり、DXが前進

"試験的な導入として予算管理業務で活用しました。次は、経営層やマネージャークラスにも活用を広げて、全社的にDXを展開したいと考えています。そのためツール選定にあたり、もっとも重視したのがデータの見やすさ、操作のわかりやすさ、つまり、誰でも使いこなせることです。"
坂本 孝文 氏 | 経理部プロジェクト推進室室長

【課題】予算管理のシステムが複数に分散し、実績データの把握が困難に

東海理化では、60近くある部門それぞれに予算を割り当て、各部門において予算担当者が予算管理/予算執行を行っています。ただし予算担当者は、備品管理、スケジュール管理など総務全般も担っている場合が多く、予算管理に割ける時間は限られています。

長期にわたり同一の予算管理システムを活用し、また出張精算など一部の経費管理は別のシステムを補完的に使っていることもあり、部門全体の予算の予実を把握するのに、複数のシステムのデータを集計する必要がありました。しかも、現在の予算管理システムは出力機能が充実していないため、担当者が手動でデータを入力しなおすような手間も発生していました。

予算管理のリアルタイム性、精度にも課題を感じる担当者も多く、部門によっては、独自の集計ツールを使って対応しているとこともありました。せっかく作った独自のデータベースも担当者の異動などによって、その仕様がブラックボックス化するという課題もありました。

【導入理由】わかりやすさと使いやすさを最重視して選定

同社では、データを活用した業務の効率化、精度向上を図るためDXを推進しています。その一環として、予算管理データについてもシステムを連携し、誰もが見やすく、扱いやすくしたいという思いがありました。全社の予算管理を担う長屋氏から、経理部の新しいシステムの導入業務を担う坂本氏に相談があり、選考の結果、Domoに白羽の矢が立ちました。

導入にあたっては、その他のベンダー製品についても検討を行いましたが、わかりやすく 操作しやすいという点でDomoが群を抜いていました。検討時の製品デモの時点で、Domoのコンサルタントが同社の実際のデータを取り入れてダッシュボードでグラフを作成したので、その見やすさを実感でき、運用のイメージが持てたことが導入の決め手になりました。さらに、Domo導入済のトヨタグループ企業の担当者からも推奨されたので、安心して導入することができました。導入決定後から、約3ヶ月で実運用に入り、そのスピード感にも満足しています。

【導入効果】予算管理業務の工数が大幅に削減。より生産的な活動に注力

Domoを導入した結果、予算管理業務の工数が大幅に削減し、さらに予算管理の精度が上がり適切な予算執行にもつながっています。今後は、適用業務範囲を予算管理業務以外にも拡大していく予定で、すでに複数の部門での試験的な導入が進んでいます。

1. ダッシュボードを開くと予算実績がすぐにわかるように

ダッシュボードに入ると、部門の予算の予実がダッシュボードで表示されるので、すぐに状況を把握できます。データをドリルダウンしていけば、何にどれくらいの予算をかけているのかが簡単に追跡できます。月内の残りの予算から、備品購入計画などを立てやすくなったため、予算管理の意識が向上し適切な予算執行にもつながっています。同時に無駄な予算支出があれば削減でき、全社的な経費削減効果も期待できます。管理側も簡単に全部門の予算管理をリアルタイムで把握できるようになりました。

2. 予算管理業務の標準化ができ、部内報告資料の作成工数が大幅に削減

これまでは、予算に係るシステムが分散していたため、部門全体の予算執行状況を確認するには手作業による集計か、部門独自に開発したデータベースなどを活用していました。後者の場合、同じ予算管理業務でも部門によって仕様が異なり、異動などにより、せっかく作ったデータベースを管理する人がいないといった課題がありましたが、全部門でDomoを共通プラットフォームとして利用するようになって業務の標準化ができました。部内報告資料の作成工数は、以前に比べて大幅に削減し、担当者はその他の業務に費やせる時間が増え、より働きやすい職場づくりに貢献できるようになりました。

3. 人事、生産管理、エネルギー管理などにも展開したい

Domoの予算管理業務での利用は、Domoの使い勝手や効果を検証するパイロットプログラムとしての位置づけがあり、まだ導入は道半ばと捉えていいます。今後は、その他の部門でも活用を拡大していく予定です。一つは人事部門での労務管理への活用です。働き方改革に伴い、厳密な残業時間の管理が求められており、リアルタイムに労働時間を把握し、効率的で生産的な働き方を推進していく予定です。さらに、製造設備が使う電気・ガス・水といったエネルギー利用量を計測・把握し、不要なエネルギー利用を削減したいと考えています。製造業ならではのこの取り組みは、二酸化炭素排出削減にもつながり、同社のESG活動を促進させる期待があります。

  • 東海理化はいかにしてDXを前進させたのか? 予算管理データを集約して業務工数を大幅に削減

"Domoの担当者のサポートが丁寧ですばやく本番運用に移行できました。データのつなぎ込みもスムーズで、要望を出すと2−3日で対応してくれました。これから活用を広げたい事業のデータ連携についても相談にのってもらっており、信頼して任せられます。"
写真左:長屋 淳 氏 | 経理部財務室予算・部門費グループグループ長

"2021年は試験的な導入という意味合いがありましたが、DXが一歩進んだと感じています。次年度には他の部署や案件を巻き込んで、より使いこなしていくことを目指します。これからいろいろなデータをDomoで可視化して、アクションにつなげていきたいです。"
写真右:坂本 孝文 氏 | 経理部プロジェクト推進室室長

※この資料の記載内容は2022年1月に行われた取材内容に基づくものです。

[PR]提供:ドーモ