世界で5,000万以上のユーザーを有する日本最大級のライブ配信プラットフォーム「17LIVE(イチナナ)」が、新たな取り組みとして「バーチャル」「ライブコマース」「ゲーミング」という3つの分野に注力しており、話題となっている。
バーチャルとは2Dや3Dのアニメで描かれたキャラクター「Vライバー」によるライブ配信のこと。ライブコマースは配信を活用して商品を販売することで、ゲーミングはゲーム配信のことだ。これまでにも同様の取り組みはジャンルとしての開発や、ユーザーが独自に行なっていたが、今年に入って17LIVEが改めて注力することを決定。これらの領域にさらに力を入れ、機能も拡充していくという。
なぜ17LIVEはこれらの領域に注力するのか。そこにはどんな想いや戦略があるのか。グループCEOのアレックス・レン氏と、ライバープロデュース事業部責任者の柳氏に話を聞いた。
17LIVEが3つの新領域に注力
――「バーチャル」「ライブコマース」「ゲーミング」の3つの領域について、現在17LIVEとして行っている取り組みについて教えてください。
柳:まず、バーチャル領域についてですが、もともと2018年より事業としてスタートしていたところを本格的に注力していこうという方針を決めたのが2023年です。同年6月28日に、17LIVEとして初の公式IPで、戦国武将をモチーフとした5人組のVライバーガールズユニット「武士来舞(BUSHILIVE)」をデビューさせました。今後は、Vライバーに興味のある方が気軽に配信できるプラットフォームにするべく、Vライバー配信向け機能の充実化も予定しています。
アレックス:ライブコマースについては、2023年7月31日にライブコマースサービス「イチナナショッピング」をリリースしました。実は当社は17LIVEとは別事業として、2019年よりライブコマースソリューションとして「HandsUP(ハンズアップ)」というサービスを展開しており、300社を超える企業様と提携しています。そのノウハウや実績を17LIVEでも活かすということでリリースしました。
――具体的にはどのようなことができるようになるのですか?
アレックス:17LIVEのアプリ内で配信視聴から商品購入・決済までをシームレスに行えます。企業様にとっては商品を販売する機会として、さらにライバーにとっても新たなマネタイズ手段として、17LIVEの付加価値になると考えています。
――「ゲーミング」領域についても、現在17LIVEとして行っている取り組みについて教えてください。
アレックス:ゲーミング領域では、カプコンや任天堂などの大手ゲーム会社と提携することで、17LIVE内でこうした企業のタイトルを配信することを可能にさせました。また、ライバーとリスナーのコミュニケーション機能として、ライブ配信中にライバーとリスナーの双方がインタラクティブに楽しめるインストリーム(アプリ内)ライブゲームサービス「17GoKart」もスタートしています。このタイトルは、スマホをスワイプしてカートを操作し、障害物を避けながら走った時間でスコアを競うゲームです。
「ライブ配信を楽しむ」文化をつくっていきたい
――なぜ17LIVEとして、これらの事業に注力することを決めたのでしょうか。
柳:17LIVEは「人と人のつながりを豊かにすること。」をミッションに掲げ、2017年の日本でのサービス開始以降、日本のライブ市場を牽引してきたと自負しています。その原動力になったのは、間違いなくライバーの皆さんと、ライバーが生み出すコンテンツです。
今回、取り組みを本格的にスタートした「バーチャル」「ライブコマース」「ゲーミング」は、いずれもライバーの方に配信を楽しんでいただくための“幅”です。配信の幅が広がることで、もっとライブ配信文化が盛り上がることを期待しています。
――とはいえ、他にもさまざまな取り組みが考えられるなか、なぜこの3つの領域だったのでしょうか。
アレックス:それぞれの領域ごとに着目した理由があります。まず「バーチャル」領域であるVライバーの場合は、日本のユーザーとの相性の良さですね。日本は長年アイドルビジネスが根付いており、推しのアイドルに対して貢献する文化があります。ライブ配信ではリスナーがライバーにギフティングを通じて応援を行いますが、これはまさに推しのアイドルを応援するのと同じ「ファン心理」によるものです。
公式のVライバーユニットとして武士来舞をデビューさせたのは今年2023年ですが、もともと2018年には17LIVEにVライバージャンルを設立していました。その意味では、17LIVEは生身のライバーとVライバーが共存する唯一無二のプラットフォームといえるでしょう。公式としてバーチャル領域への取り組みを強化すれば、バーチャル領域が好きなユーザーがもっと17LIVEに入ってきて、そこからリアルライバーへの好影響が生まれることも期待できます。
ユーザーが生み出した文化が新機能のきっかけになることも
――Vライバー、ライバー、そして公式のVライバーがさまざまな形でコラボレーションしていく流れは、ライブ配信がメインのプラットフォームである17LIVEならではといえますね。
アレックス:そうですね。ライブコマースも同様、もともとはライバーのアイデアが発端になっています。というのも、17LIVEの人気配信ジャンル「クリエイター」では、ライバーがイラストや漫画などの作品をつくる過程をライブ配信し、ギフティングをもらったら「マイイベ」でオリジナル作品をリスナーにプレゼントするといった文化がありました。
ここから生まれたのが、公式のライブコマース機能というわけです。ギフティングとマイイベという別個の機能を組み合わせることなく、1つの機能の中で商品の購入までシームレスに行えるのはライバーにとってもリスナーにとっても便利です。導入してまだ日が浅い機能ですが、すでに多くのライバーさんに活用いただいています。
――ライブコマースは、もともとユーザーが欲している機能だったのですね。ゲーム領域についてはいかがでしょうか。
アレックス:そもそも、ゲームとライブ配信は相性の良いコンテンツなんです。実際、ゲーム配信に特化したライブ配信プラットフォームも複数存在しているほどです。ライバーはゲームを実況しながらリスナーと一緒に楽しみ、リスナーとライバーが世界観を共有することでコミュニケーションがより活性化されます。
Vライバー、ライブコマース、ゲーム、いずれもライブ配信と好相性のコンテンツであることから、今回の注力に至ったのです。
――3つの領域への注力を発表したことで、周囲の反響はいかがでしたか。
アレックス:バーチャル領域については、公式のユニットである武士来舞の発表や、5周年を記念したリアルイベントの開催などにより、Vライバーからは「活躍の機会が増えた」と好評の声をいただいています。 ゲームについても、カプコンや任天堂の人気タイトルが安心して使えるため、やはりライバーからは好評です。
ライブコマースの展開はまだまだこれからですが、多くのライバーや企業様に活用いただけるよう、積極的なプロモーションに取り組んでいきたいですね。
――最後に17LIVEとして、新たな3つの領域を通して目指すビジョンについて教えてください。
アレックス:今年注力する前は事業として行うのは大変なのではとも思っていましたが、実際に始めてみるといずれもライブ配信との親和性が高く、多くのライバーやリスナーに喜んでいただけています。これからも17LIVEはバーチャルとリアルが融合した唯一無二のプラットフォームとして、あるいは新たなマーケットプレイスとして新たな体験価値を生み出していきたいです。
17LIVEが今後注力していく「バーチャル」「ライブコマース」「ゲーミング」の3本の柱。これは17LIVEが目指す「人と人のつながりを豊かにすること。」の延長であり、これまでのライブ配信のイメージを覆す、新たな形といえるでしょう。これらがライブ配信の当たり前になる日も近いかもしれない。
[PR]提供:17LIVE