スーパーコンピュータ(以下、スパコン)を企業が日常的に利用できる環境が整い始めた。NECは2021年1月、汎用のIAサーバーで利用できるPCIeカード型ベクトルエンジン(以下VE: Vector Engine)の単体販売を開始。カード型VEの単体販売によって、ベクトル型スパコンである「SX-Aurora TSUBASA」を展開するNECがこれまで培ってきたノウハウや性能が、中小規模環境から享受できるようになった。
本稿では同社へのインタビューをまとめた資料から、カード型VEが一般企業にどんな価値を提供するのかをみていきたい。
NEC 提供資料
スパコンを「より速く、より手軽に」!
PCIeカード型ベクトルエンジン「SX-Aurora TSUBASA」が一般企業にもたらす価値
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一般企業で、スパコンを活用する動きが広がっている
スパコンは従来、高性能で高価格であることを理由に、限られた研究開発機関が導入するものだった。それが今、スパコンの演算能力をIAサーバーでも利用できるようになるPCIeカード型VEの登場によって、製造業を中心に企業の部門レベルでも単独で採用し、活用するケースが増えてきた。
NECでAIプラットフォーム事業部のマネージャを務める浅田 洋祐氏は、同社のカード型VEに触れながら、その市場性を次にように述べる。
「『SX-Aurora TSUBASA』は、エッジ向けのタワー型から大規模システムまで柔軟なシステム構築が可能なスパコンで、2018年2月の発売以降100を超える団体や企業に採用されてきました。カード型VEは『SX-Aurora TSUBASA』の中核モジュールで、すでに2万枚以上の提供実績があります。この度のカード型VE単体での出荷により、従来よりSXシリーズを多く利用いただいてきた領域だけでなく、各企業の部門内での解析業務やAI/ビッグデータ処理などの領域でも手軽に選択できるプラットフォームとなりました。」(浅田 氏)
カード型VEの活用分野の1つが、製造業における流体解析(シミュレーション)である。「マテリアルズ・インフォマティクス」や「デジタルツイン」などに代表されるように、昨今の製造業では、研究開発分野においてベクトル演算が得意とする科学技術計算や大規模データの高速処理が求められるシミュレーション業務が拡大している。カード型VEを活用すれば、サーバー1台で、これらの業務に適用可能な演算能力が手に入るわけだ。
NEC×デル×アドバンスソフトの協力タッグで企業のニーズに応える
当然ながら、コンピュータが高速であればあるほど、そこで発生する熱や消費電力とどう向き合うのかが課題になってくる。NECは前述したニーズに応えるために、ハードウェア面ではデル・テクノロジーズと、そしてソフトウェア面ではアドバンスソフトとタッグを組み、製造業の需要に応えるソリューションを提供している。
詳細は資料を参照されたいが、同ソリューションを利用すると、たとえば自動車メーカーが自動車のエンジン内部の流れ計算(タンブル比、流量係数の評価など)を行ったり、車内外の流れの計算を効率良く行ったりできるようになる。
リンクにある資料では、同ソリューションの概要も交えながら、カード型VEが一般企業にもたらす価値について説明している。ご覧をいただければ、中小企業から大手企業まで「より速く、より手軽に」スパコンを利用できる時代が目前に迫っていることがわかるだろう。ぜひ手に取ってみてほしい。
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