新型コロナウイルスの流行を受けて、急速に在宅勤務を含めたテレワークが普及することとなった。基本的にテレワークを行うためにはPCとネットワークが必要となるが、企業側に十分な準備期間がなかったこともあって、自宅のネットワークや私物PCを用いて業務を行っているケースも多い。しかしここで問題となるのが「セキュリティ」だ。自身のPCで会社の機密情報を扱うにあたり、私物PCのセキュリティについて、どれぐらいの人々があらためて考え、さらには何らかの対策を取ったのだろうか──。

そこで今回、マイナビニュース読者会員を対象に、在宅勤務におけるセキュリティ対策の実態に関する調査を実施した。本記事では、この調査結果を紐解きながら、対策を怠ることで在宅勤務時に起こり得るセキュリティ上のリスクについて解説するとともに、どのようなセキュリティ対策をすれば在宅勤務者の私物PC、ひいては会社のデータを守る有効策となるかについて紹介したい。

在宅勤務時に使用する私物PCにセキュリティソフトを入れている人は7割いるが……

まず「新型コロナウイルスの流行に伴い、一度でも在宅勤務を経験しましたか?」という設問に対し54.9%が「はい」と回答しており、新型コロナウイルスの影響で半数以上が在宅勤務を経験していることがわかった。そして在宅勤務の際にメインで使用した端末に関しては、会社支給のPCやタブレット端末とした割合が53.5%と過半数となっているものの、私物PCやタブレット端末を使用している割合もまた44.7%と半数近くにのぼっている。

  • 新型コロナウイルスの流行に伴い、一度でも在宅勤務を経験しましたか?
  • 在宅勤務の際、メインで使用した端末について教えてください

実際、会社支給PCを用意する余裕のある大企業がある一方で、大企業でも今回のような不測の事態に対応するための時間やコスト、人員に余裕がなかったケースも多いものと想像できる。さらに中小企業などでは、そもそもITを担当する部門が小規模だったり存在しなかったりするなどの理由により、最初から社員の私物PCに頼らざるを得ないところが多いのではないだろうか。

とはいえ、半数近い私物PCなどを用いた在宅勤務者のうち、在宅勤務で使用した私物PCやタブレット端末にセキュリティソフトをインストールしているとする割合が72.8%にも達していた。そのうち約8割は在宅勤務を開始する以前からセキュリティソフトをインストールしており、残り約2割は在宅勤務を機にセキュリティソフトをインストールしている。

  • 在宅勤務で使用した私物PCやタブレット端末には、セキュリティソフトをインストールしていますか?
  • セキュリティソフトはいつからインストールしていましたか?

セキュリティソフトを使用している割合の7割という数値は高いようにもみえるが、逆にいえば依然として在宅勤務をしている人々のうち3割はセキュリティソフトを用いない、いわば「ノーガード戦法」で会社の仕事をしていることになる。こうした無防備な状態で機密性の高い業務データを扱ったり、さらには社内ネットワークに接続していたりするというのは、かなり恐ろしい状況にあるといわざるを得ない。

そして少々興味深いのが、在宅勤務を機にセキュリティソフトをインストールしたとする2割の人々のうち、半数がサブスクリプション契約を選択していた点だ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて急きょ在宅勤務となったため、いつまでこの状況が続くのか先行きがみえないなかで、1ヶ月単位の課金で利用することができ、いつでもやめることができるサブスクリプション契約を選んだものと推測できる。

  • 在宅勤務にあたり購入したセキュリティソフトは、どのような契約で購入しましたか?

家庭用Wi-Fiや公衆Wi-Fiにひそむリスクとは

続いてネットワーク環境についてみていくと、在宅勤務を経験した人のうち実に7割強もの人々が自宅ネットワークを利用していることが明らかとなった。さらに、このうち自宅ネットワークに対して何らかのセキュリティ対策を「していない」と回答した割合が4割弱にものぼっており、なかなか自宅ネットワークのセキュリティ対策にまで気を配れていないことが判明した。

  • 在宅勤務にあたり、ネットワークはどんなものを使用していましたか?

しかしながら現在、自宅のネットワーク環境はあらゆる脅威にさらされているのが現実だ。なかでも多くの家庭で使われているWi-Fiルーターには、必要な対策を怠るとさまざまなリスクがあることをご存じだろうか。

たとえば、自宅Wi-Fiのパスワード設定は初期パスワードから変更しているだろうか。初期パスワードのままでは、誰もが簡単にWi-Fiに接続できてしまうことになる。これはつまり、家庭内のネットワークへの侵入を許すことになり、同じネットワーク上で在宅勤務をしたとなれば、業務データの漏えい、さらには社内ネットワークへのアクセスまでも許すことになりかねない。

加えて、最近ではテレビや冷蔵庫などの家電製品もWi-Fiを経由してネットワークに接続するものが増えてきている。しかしこうした家電にはセキュリティ機能が十分ではない可能性があるため、いわゆる「踏み台」にされてしまうケースも想定されるのである。また、昨今流行しているAIスピーカーも、Wi-Fiへの不正アクセスを許せばリスク要因になりかねない。

そしてWi-Fiルーター自体の脆弱性にも目を向けなければならない。ドイツのフラウンホーファー研究機構の通信・情報処理・人間工学研究所(FKIE)によって家庭用ルーター127種類を対象に行った調査によると、なんと100種類以上の家庭用ルーターに既知の重大な脆弱性がみつかったのである。

さらに、カフェやネットカフェ、コワーキングスペースなどでテレワークをするとなれば、不特定多数が使用する公衆Wi-Fiに接続することとなり、新たなリスクも生じてくるため、利用の際には注意が必要となる。

不安のトップは「情報漏えい」

このようなテレワーク・在宅勤務の状況については多くの人々がリスクや不安を感じているようだ。在宅勤務をするにあたり、セキュリティについてリスクを感じたり、不安に感じたりしたエピソードとして、最も多かったのが「情報漏えいしていないか?」という会社の機密情報に関する不安だった。また、自宅のセキュリティ環境が本当に万全なものであるのか、知識不足や準備不足、またコスト面から不安視する意見も多くみられた。

主だったものとしては、

・パスワードが不正に取得されないか心配
・Wi-Fiのセキュリティが不安
・会社のメールに私物PCからアクセスするのに、接続上の安全が保たれるのか不安
・自宅で重要資料を作成しメールでやり取りするのでセキュリティ面で不安
・自宅のセキュリティ状態がわからない

といったものがあげられる。

おそらく在宅勤務(テレワーク)を行っている人々の多くが、新しい働き方に対するセキュリティ上のリスクについて、十分には理解していないというのが正直なところではないか。基本となる、自宅のWi-Fiにどんな端末がつながっているのか確かめることすら、一般的にはハードルが高いものと思われる。

テレワークの課題解決にうってつけのソフトとは

今回のアンケート調査から、いままさに広く行われているテレワーク・在宅勤務には、さまざまなリスクがあり何らかの対策が必須だが、個人で行うには十分なITリテラシーを持っていない利用者が多いという実態が明らかになった。私物PCを業務利用するうえでセキュリティ対策を万全にすることは、私的な情報を守ることにもつながる。今後も継続的に活用されるテレワーク・在宅勤務に対し、セキュリティ対策を会社任せにするわけにはいかないだろう。

こうした背景を鑑みて、テレワークや在宅勤務を行う人々にぜひおすすめしたいのが、ESET社が開発し、キヤノンマーケティングジャパンが国内提供するセキュリティソフト「ESET 個人向け製品」である。

企業向けとしても広く導入されており、検知力の高さや運用のしやすさなどで多くの高評価を受けているESET社のセキュリティ製品だが、個人向け製品についても「友人や同僚に薦めたい」セキュリティソフト No.1を3年連続で受賞するなど、各賞や口コミサイトなどでも高く評価されている。

※ NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションによるNPSベンチマーク調査2019「セキュリティソフト」部門
https://eset-info.canon-its.jp/files/user/html/lp/awardhenps.html

そのESET製品は、既知のウイルスはもちろん、高度化・巧妙化する新種や亜種などの未知の脅威にも「多層防御機能」で対抗する。ESET製品の検出技術はGoogle Chrome クリーンアップツールに採用されているほか、Google Playストアの安全性を確保することを目的とした「App Defense Alliance」に創設メンバーとして参加して技術提供を行っているなど、“Googleにも認められた高い精度”を誇る。

最新版ではテレワーク・セキュリティがさらに強化!

そして今回、ESET個人向け製品のWindows用プログラムの最新バージョン「V14」が提供開始となったことで、前述したようなテレワーク・在宅勤務におけるセキュリティ対策が一層強化されたのである。ここでは「ESET スマート セキュリティ プレミアム」で利用することができる3つの新サービスについて紹介する。

まず1つが重要情報の漏えいを防ぐ「セキュアーブラウザー」の標準化だ。ESET個人向け製品では、従来から金融系Webサイト利用時に各種アドオンを無効化し、入力データを暗号化することで情報窃取を防ぐセキュアーブラウザー機能を提供していたが、最新版ではブラウザーの起動方法や接続先Webサイトの種類によらず、自動的にセキュアーブラウザーが有効となる。これにより追加操作なしで、Webサイト閲覧時に常にセキュアーブラウザーが利用できるようになった。

  • セキュアブラウザー

2つ目がパスワード管理ツール「Password Manager」を刷新し、パスワード漏えいチェック機能を新たに搭載したことである。この機能は100億件以上の既知の漏えいデータと照合し、合致するパスワードがある場合はユーザーに通知して速やかなパスワード変更を促し、漏えい被害の発生を未然に防ぐものだ。

  • Password Manager

そして3つ目の注目ポイントが、自宅ネットワークの保護機能が強化されたことである。最新版では、Wi-Fiルーターなどのホームルーターをはじめ、接続している機器の安全性を確認できる「ホームネットワーク保護」を強化しており、接続機器の検出精度が向上している。これにより、同一ネットワークに接続されている機器の機種やベンダー情報、OSなども取得でき、種類別に分類して可視化できるため、不審な機器が接続されていないかをひと目で把握できるようになるのだ。また、ホームルーターや接続機器に不要なサービスが動作している、不適切なパスワードが設定されているなどの、脆弱性を発見した場合にはその対処策も表示される。

  • ホームネットワーク保護

ほかにも、Webカメラのアクセス制御をする機能、盗難・紛失時の端末の位置情報の確認やアクセス制御が可能になる盗難対策機能、フィッシングサイトへのアクセス防止機能など、在宅勤務時のニーズに強くこたえる数々の機能を搭載している。


これまでは、企業のセキュリティ対策と家庭のセキュリティ対策というのはまったくの別物として扱われてきた。しかしテレワーク・在宅勤務が一気に普及したいま、それぞれの境界は曖昧になりつつあるといえる。そうした現実をふまえ、なるべく簡単かつ低コストで、最大限の効果をあげることのできるセキュリティソフトとして「ESET スマート セキュリティ プレミアム」の活用をぜひ検討してみてはいかがだろうか。

セキュリティ最前線


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