フルノシステムズでは、無線LANビジネス推進連絡会(以下Wi-Biz)の会員企業として、公衆無線LANサービスの災害用統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」の普及、拡大の支援を行ってきた。「00000JAPAN」とは、無線LANアクセスポイントを識別するための名前のことだ。
複数あるアクセスポイントに接続する場合、どのアクセスポイントに接続するかを指定する必要があり、緊急時には、「00000JAPAN」の表示された箇所をクリックするだけで、簡単に無料公開されたフリーWi-Fiに接続することが可能となる。
この災害用統一SSID「00000JAPAN」は、無線LANビジネス推進連絡会(Wi-Biz)と総務省が連携して推進しており、国内外からの被災者や復旧活動に従事する方が、すぐに見つけることができ、無料で利用できるように規定したものだ。
Wi-Bizでは、参加事業者に向けて、次の活動をしている。
参加事業者の拡大に向けた取組み(Wi-Biz HP掲載記事より転載)
2016年4月の熊本地震において、Wi-Biz会員であるNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯電話事業者3社が、通常は契約者しか利用できない自社の公衆無線LANサービスを無料開放し、初めて「00000JAPAN」が提供された。 また、本発動では県内で4800台、九州全域で5万5000台ものAP(アクセスポイント)が開放され、被災者をはじめ多くの方にご利用頂き、災害時の通信確保における、「00000JAPAN」の有効性が確認された。
これを受けてWi-Bizでは、今後予想される大規模災害に備えて「00000JAPAN」に参加できる企業・団体を、Wi-Biz会員の携帯電話事業者以外の分野にも拡大することとし、2017年5月にガイドラインの改定を行った。
この改定によって、「00000JAPAN」対応の公衆無線LANサービスを提供できる企業・団体は、Wi-Bizの会員・非会員を問わず公衆無線LANサービスを提供する通信会社や、自社で設備を有して公衆無線LANサービスを提供する地方公共団体、企業等へ広げられた。
また、プレミアム会員と正会員であれば、自社の製品やサービスが「00000JAPAN」対応である旨を明記し販売を行う等、営利目的での「00000JAPAN」の利用が認められ、「00000JAPAN」の更なる普及・拡大が進められることとなった。
このように「00000JAPAN」による公衆無線LANサービスや「00000JAPAN」対応の製品やサービス等を提供する企業・団体は、利用者の保護や利便性の確保等を目的に、ガイドラインを遵守とWi-Bizへの申請が求められ、Wi-Bizとして適格と認める会員企業・団体を「00000JAPAN」認定事業者としている。
この取り組みによって、自治体としては初めて「00000JAPAN」認定事業者となった戸田市では、災害時に避難所となる市内の小中学校や市の施設に無線LANを整備し、災害時に「00000JAPAN」により開放されることとしている。
また、同じく学校法人として初めて認定事業者となる東京大学では、これまで整備された学内無線LANを、災害発生時に学内に滞在していた人向けに「00000JAPAN」として開放することとしている。
このように、戸田市や東京大学がエリアオーナーの先駆けとして「00000JAPAN」の認定事業者となることで、「00000JAPAN」の全国の地方公共団体等への広がりが期待される。
また、通信事業者や地方公共団体等による「00000JAPAN」での公衆無線LANサービスの提供に加え、Wi-Biz会員である複数の機器ベンダーから「00000JAPAN」対応製品が提供されるようになり、各分野で「00000JAPAN」への取り組みが進んでいる。
「00000JAPAN」認定事業者(平成30年1月末現在)
【通信事業者】 | 株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、 ソフトバンク株式会社 、東日本電信電話株式会社、 NTTブロードバンドプラットフォーム株式会社 |
【地方公共団体等】 | 戸田市、東京大学 |
【ベンダー、SIer等】 | 株式会社ビーマップ、富士通株式会社、 株式会社フルノシステムズ |
Wi-Bizおける「00000JAPAN」の発動実績(平成30年1月末現在)
2016年 | 4月 熊本地震 |
9月 岩手県台風10号 | |
10月 鳥取中部地震 | |
12月 糸魚川大規模火災 | |
2017年 | 5月 岩手県釜石市の林野火災 |
5月 長野県飯山市の土砂崩れ | |
6月 長崎県壱岐市の大雨 | |
7月 九州北部豪雨 | |
9月 台風18号(佐伯市) | |
9月 台風18号(津久見市、臼杵市) | |
2018年 | 1月 白根山噴火 |
フルノシステムズ「00000JAPAN」対応製品とは
フルノシステムズでは、自治体及び公共性の高い施設(医療機関等)を対象に、無線LANアクセスポイントを集中的に管理し、平時はセキュアなWi-Fi環境、災害時には簡単に一括してフリーWi-Fi環境に切替えることができる「防災Wi-Fiソリューション」を提供している。
本ソリューションでは、無線LANアクセスポイント製品「ACERAシリーズ」、無線ネットワーク管理システム「UNIFAS」、及び専用切替キー「Wi-Fiモードセレクター」により構成されている。災害時には、Wi-Fi環境の切替えの専門知識がなくても操作できるよう、「Wi-Fiモードセレクター」に鍵を差し込んでスイッチを回すワンタッチ操作で切り替えることで、事前に指定しているエリアが無料開放のフリーWi-Fiにすることができる。これらソリューションのニーズも高く、今後自治体、学校、公共施設などに普及していくことが予想されている。
フルノシステムズ 防災Wi-Fiソリューションの詳しい情報はこちら
http://www.furunosystems.co.jp/issei/
フルノシステムズの今後の取組み
当社においては、「防災Wi-Fiソリューション」の実証実験などを通して段階的に活用いただき、機能アップを図りながらより多くの現場で活用されるよう普及、拡大に努めていく。
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