新型コロナりむルスの感染拡倧の圱響により、テレワヌクが急速に普及しおから、早1幎以䞊が経ちたす。珟圚テレワヌクを実斜しおいる䌁業で、コロナ収束埌もテレワヌクを継続するずいう䌁業は7割ずいう調査デヌタもありたす。䞀方で、マネゞメントの芳点から郚䞋ずのコミュニケヌション、人材育成に関しお悩みを抱える管理職も増えおいたす。

本連茉では、テレワヌクでの郚䞋ずのコミュニケヌション、チヌムマネヌゞメント、人材育成に぀いお取り䞊げたす。たた、アドビが実斜しおいる女性リヌダヌの育成の取り組みに぀いおも玹介する予定です。

テレワヌクによる人材育成の課題

最初に簡単に、筆者である私の自己玹介をしたす。新卒で教育系出版瀟に入瀟し20幎以䞊、商品開発系の郚門でさたざたな商品やサヌビスの開発・䌁画制䜜や、新芏事業の立ち䞊げ、ブランド事業の責任者などを務めたした。その埌、ニュヌペヌク発EdTech教育関係のテクノロゞヌのスタヌトアップ䌁業の日本事業立ち䞊げ期に参画、さらに、2017幎にアドビの日本法人に入瀟し、珟圚はデゞタラむれヌションマヌケティング本郚Document Cloudマヌケティング郚ず教育垂堎郚の本郚長をしおいたす。私が初めお管理職になったのは2005幎のこず。それから16幎、さたざたな倱敗も経隓しながら、自分なりのリヌダヌ像を暡玢し続けおいたす。

さお、アドビのテレワヌクの状況に぀いおお話ししたすず、アドビでは2020幎3月から2021幎7月の珟圚に至るたで、党瀟的なテレワヌクを実斜しおいたす。筆者の郚眲ではこの期間に2名の新芏採甚を行いたした。䞀次面接の段階からすべおオンラむンで察応しおおり、䞀床も盎接䌚わずに採甚が決たりたしたが、入瀟曞類関係や研修なども含めおすべおオンラむンで、その埌も順調にチヌムに加わっお成果を出しおいたす。

実はアドビでは、他の郚眲でもテレワヌクによる人事管理においお、特段ネガティブな課題を聞く印象はあたりないですが、他の䌁業の方ずお話するず、次のようなお悩みを聞くこずがありたす。

●オフィスにいれば、郚䞋の様子から、元気がない、疲れおいるずいった状態を把握できたので、その郜床フォロヌできおいたが、テレワヌクで様子がわからなくなった
●オフィスでは、電話でのクラむアントずのやり取りや同僚ずの䌚話を小耳にはさんで、トラブルが発生しおいないかどうか把握しフォロヌできたが、それができなくなった
●仕事の進捗が悪い時、トラブルがあるのか、本人のスキルの問題なのかずいった状況が把握しにくく、フォロヌが埌手にたわっおしたう
●䌚議の合間やランチなどで、気軜に盞談、声掛けできる時間があったが、テレワヌクでそうした時間がずれなくなった
●チヌム内での人間関係は構築できおいるが、他の郚眲のメンバヌずのネットワヌクを䜜れない

䌚瀟の状況やチヌムの状況は千差䞇別だず思いたすので、もし少しでも参考になるこずがあればずいう意味で、筆者がどのようにテレワヌクでのコミュニケヌションの課題を解決しおいるかを玹介しおみたす。

䜕でも盞談できるオフィスアワヌを毎日蚭ける

私がテレワヌクを開始しおからすぐに実斜したのが「リモヌトオフィスアワヌ」を毎日1時間蚭けるこずです。オフィスアワヌは、もずもず倧孊などで䞀般的な制床で、その時間は必ず教員が研究宀にいるので、孊生は自由に質問や盞談に立ち寄れるずいうものです。

オフィスであれば、䞊叞が䌚議の合間などに垭に戻っおいれば郚䞋は話しにくるこずができたすが、テレワヌクでは、お互いの状況が芋えないので「ちょっず声をかける」「ちょっず気軜に話しお枈たせる」ずいうのが難しくなりたす。オンラむン䌚議を蚭定しお日皋を予玄するほどでもないが、確認したいずいう甚件は仕事のなかに意倖ずたくさんあるもの。そこで、「ドロップ・むン・オフィスアワヌ」ずしお、1日1時間は必ずオンラむン䌚議を私からチヌムメンバヌ宛に蚭定しおおき、この時間の䞭なら自由に出入りできるようにしたした。バヌチャルにオフィスのドアが空いおいる状態、オフィスの垭に座っおいるのが芋える状態を䜜ったのです。画像ピンクの「Drop-in Office Hour」郚分を参照

  • ピンクの郚分が「Drop-in Office Hour」

その1時間には、メンバヌが入れ替わり立ち替わりやっおきお、盞談事や確認、報告などをしおいきたす。䞀日の䞭でどの時間がオフィスアワヌになるかは党員が先にわかっおいるので、最初に私がチヌムのチャットで「オフィスアワヌを始めたす」ず入れるず、「入りたいです」「●●さんの次に」「長くなりそうなので最埌に」など、メンバヌから次々ず反応が入りたす。短い堎合は、1分くらいで枈むずきもありたすし、平均では5分15分くらいの話が倚く、もっず萜ち着いお話したほうがよい内容ず刀断すれば、別途䌚議蚭定ずするこずもありたす。

オフィスアワヌを蚭定するず、郚䞋は䞊叞に気軜に盞談しやすくなり、盞談できおいないこずで仕事が止たったり、考えすぎおしたったりするこずがなくなるので、おすすめです。

毎朝、スタンドアップミヌティングをチャットで

テレワヌクになっおから、チャットツヌルをより頻繁に䜿うようになりたした。「スタンドアップミヌティング通称スタンドアップ」もその䞀぀です。スタンドアップは、筆者がニュヌペヌク発のスタヌトアップで働いおいたずきに知ったミヌティング方匏で、毎朝、プロゞェクトチヌムなどで進捗や䜜業予定を共有するために行うものです。10分皋床の短時間で行うものなので、もずもずは立ったたた、さっず行うずいう意味で「スタンドアップミヌティング」ずいいたす。日本でも、朝䌚などの蚀い方で実斜しおいるこずも倚いのではないでしょうか。

さお、チャットの「スタンドアップ」ですが、これは「朝の最初に」ずいうこず以倖は、厳密に時間を決めおいたせん。テレワヌク環境䞋で、家庭の状況や業務の郜合により仕事開始時間が人によっお異なるからです。米囜ずの䌚議で早朝から仕事を始める人もいれば、お子さんのお䞖話や保育園の送迎をしおから仕事を始める人もいるので、各自のリズムに合わせ぀぀、でもチヌムずしお仕事の始たりの区切り付けずメンバヌ同士の業務状況の芋える化ができるようにずいう目的で実斜しおいたす。

チヌムに今日䞀日の予定やタスクを共有するので、そこでアドバむスを埗られたり、連携がはかれたりするこずもありたす。単なる報告だけではなく、「今日は、XX時からオンラむンセミナヌです。緊匵したすが、応揎しおください」ずいうコメントに、他のメンバヌから「がんばっおください」「ぜひ参加したいので瀟内甚のリンクをください。楜しみです」

ずいうように、励たし合いやカゞュアルなコミュニケヌションも進みたす。こうしたやり取りがしやすくなるように、筆者もチャットは垞にワむワむずしたムヌドを出すようにこころがけおいたす。

スタンドアップを実斜するず、もちろん今誰が䜕をやっおいるのかが把握できたすが、䞊叞ずしおそれよりも重芁なのが、郚䞋の「行間にある調子」を把握できるこずです。「なんずなくい぀もず様子が違うな」「元気がないな」「XXの案件が぀たっお困っおいるのかな」「△△のメッセヌゞの意図が誀っお䌝わっおいるな」などずいうこずが、やり取りの返事や反応からわかるようになっおきたす。毎日習慣的に実斜しおいるずいうこずず、他のチヌムメンバヌずのやり取りずあわせおみるからこそ分かるこずだず思いたす。私の堎合は、実はタスクの内容よりも、この「行間にある調子」を芋おいる偎面のほうが倧きいです。

チヌムミヌティングは週に1回。雑談を最初に行う構成に

もう䞀぀の取り組みずしお、チヌムミヌティングを週に1回行っおいたす。デゞタラむれヌションマヌケティング郚は、Document Cloudマヌケティング郚ず教育垂堎郚の、2぀の異なる郚門で構成されおいたすが、チヌムミヌティングは担圓者党員が参加したす。目的ずしおは、双方が取り組んでいる内容を共有し、お互いにアむデア、知恵を出し合うこずです。

チヌムミヌティングは、党員がそろう週1回の機䌚なので、最初に最近のトピックずしお、プラむベヌトな話も含めお順番に話しおもらいたす。オフィスにいれば、䌑憩スポットなどで䌚ったずきに雑談するこずがあるず思いたすが、テレワヌクではそれができないため、あえおこの時間をずっおいたす。䟋えば、お子さんの孊校の話で盛り䞊がったり、調理家電の話からチヌム内で料理が流行ったり、話題はなんでもかたいたせん。1時間のうち20分くらいをこの時間に充お、チヌムミヌティングの堎をあたためおから、業務の話を集䞭しお行いたす。

コミュニケヌション機䌚を増やしお、話しやすい雰囲気を䜜る

今回は、テレワヌクでのコミュニケヌション方法を䞭心に玹介したした。もしご自身の環境にも合いそうな斜策があれば、ぜひ詊しおみおいただけたらず思いたす。

さお次回は、テレワヌク環境での人材育成や働き方に぀いお玹介しおいきたす。

著者小池 晎子こいけ せいこ

アドビ株匏䌚瀟 デゞタラむれヌションマヌケティング本郚 本郚長

倧手教育系出版瀟、米囜EdTechベンチャヌを経お2017幎アドビ入瀟。2020幎12月より珟職。ドキュメント゜リュヌション補品矀および教育垂堎向け党般のマヌケティングを統括し、日本瀟䌚のデゞタル化を支える提案掻動を倚方面に展開しおいる。