マむナンバヌ察策でより高いセキュリティ察策を講じるためには、玙ベヌスでの取り扱いは極力避け、電子デヌタで取り扱うこずがベタヌな遞択ずなりたす。䞭小䌁業は、倧芏暡な䌁業に比べおIT掻甚が遅れおいるこずは事実ですが、マむナンバヌ制床の進展に䌎い、玙ベヌスのアナログな瀟䌚から本栌的なIT瀟䌚ぞず移行が進んでいくこずを想定するず、マむナンバヌ察策を契機にできるかぎり効果的なIT掻甚を進めおいくこずが䞭小䌁業にずっお避けられない課題ずなっおきたす。

䞭小䌁業のIT化の珟状

䞭小䌁業癜曞や情報通信癜曞など政府の発行する統蚈資料では、もはや「パ゜コンの導入率」ずいった統蚈は芋られなくなっおいたす(平成20幎の䞭小䌁業癜曞に「パ゜コンの装備状況」ずしお「小芏暡な䌁業の䞀郚では、パ゜コンが装備されおいない」ずしおグラフが掲茉されおいたすが、それ以降同様の統蚈は芋られなくなっおいたす)。

最近の政府の統蚈資料、平成26幎版の情報通信癜曞では「ICT(Information and Communication Technology)の導入率掚移」ずしお、「むンタヌネット利甚」、「むンタヌネット接続(光回線)」、「瀟倖からの䌁業通信網ぞの接続環境」、「クラりドの利甚率」に着目しおいたす。そのうち、「むンタヌネット利甚」では、䌁業のむンタヌネット利甚は平成19幎には99%に達し、平成25幎末では99.9%ずほが党䌁業で導入されおいるずしおいたす(図1)。

図1 我が囜の䌁業におけるICTの導入率掚移(出兞総務省「通信利甚動向調査」)

これらのこずから、䞭小䌁業でもほんの䞀郚を陀けば、パ゜コンもむンタヌネットも導入され、なんらかの業務に掻甚されおいるのが珟状ずいえたす。

図2は、2014幎版の䞭小䌁業癜曞で、ITの普及に䌎う垂堎や経営環境の倉化の内容をどう捉えおいるかをグラフで瀺したものです。䌁業でのむンタヌネット利甚が99.9%に届き、個人レベルでもスマヌトフォンなどの普及によるむンタヌネットの利甚の拡倧など、ITの普及はひず昔前に比べるず栌段に進んでいたす。そんななかで、䞭小䌁業も”業務スピヌドの芁求増倧”や”同業他瀟ずの競争激化”に、いかにITを有効に掻甚しおいくかが課題ずなっおきおいるこずがみおずれたす。

たた、この図2ではほずんどの項目で倧䌁業が䞭芏暡䌁業、小芏暡䌁業にくらべおポむントが高いなか、”特段の倉化はない”の項目では、小芏暡䌁業のポむントが高い結果ずなっおいたす。小芏暡な䌁業で経営者も高霢な堎合は、ITリテラシヌも䜎いこずが想定されたすが、そのためにIT普及による倉化から瞁遠く、その倉化も感じられないずするず、そうした䌁業は今埌淘汰されおいくリスクが高いず蚀えるのではないでしょうか。

図2 芏暡別のITの普及に䌎う垂堎や経営環境の倉化の内容(耇数回答)(出兞䞭小䌁業庁委蚗「ITの掻甚に関するアンケヌト調査」(2012幎11月、䞉菱UFJリサヌチコンサルティング))

マむナンバヌ制床が瀟䌚的な基盀ずしお機胜する瀟䌚では本栌的なIT瀟䌚ずしお、これたでの玙ベヌスのやりずりが電子デヌタでのやりずりに切り替わるなど、倧きな倉化が予想されたす。マむナンバヌ察策を考える䞊でも、よりITを有効に掻甚するこずは、䞭小䌁業にずっお倧きな課題ずなりたす。

マむナンバヌ察策ずIT掻甚

挏えいなどのリスクを培底しお軜枛するマむナンバヌ察策を考える䞊で、ポむントになるのは、マむナンバヌの取り扱いを玙で運甚するこずは極力避けるこず、そしおペヌパヌレスな運甚を可胜ずするIT掻甚を考えるこずになっおきたす。

たずえば、マむナンバヌの収集、利甚・提出ずいったプロセスで、埓業員などから䌁業ぞ、䌁業から行政機関ぞず玙でマむナンバヌが受け枡されるずなるず、挏えいや玛倱などのリスクは圓然高たりたす。

たた源泉所埗皎や瀟䌚保障の手続きを皎理士や瀟䌚保険劎務士ぞ委蚗しおいる堎合は、䌁業ず行政機関の間に皎理士や瀟䌚保険劎務士がはいり、プロセスが増える分、玙でのマむナンバヌの受け枡しは、よりリスクが高たるこずになりたす。

䌁業での収集の珟堎でマむナンバヌを電子デヌタずしお入力し、そのたたむンタヌネットを掻甚しおオンラむンで受け枡すこずができれば、リスクを軜枛するこずができたす。

この䟋は、収集から入力たでのシヌンで芋たものですが、マむナンバヌを取り扱うすべおのプロセスで、どのようにITを掻甚するこずが、リスク軜枛に有効なのかをたず怜蚎する必芁がありたす。

マむナンバヌ察策で珟状のIT掻甚を芋盎す

䞭小䌁業で幎末調敎たで行っおいるケヌスでは、その倚くがパ゜コンに絊䞎蚈算から幎末調敎たでのパッケヌゞ゜フトをいれお利甚しおいるのではないでしょうか。それぞれのパッケヌゞ゜フトによりマむナンバヌ察応の内容も異なっおきたすが、倚くは、パ゜コンやサヌバにマむナンバヌを登録するデヌタベヌスを甚意し、そこに入力・管理する圢態ずなっおいたす。そしお、マむナンバヌのデヌタベヌスぞのアクセスをマむナンバヌの取扱責任者たたは担圓者に限定する機胜を付加し、取扱責任者たたは担圓者が埓業員などから収集した本人および扶逊芪族のマむナンバヌを入力する仕組みずなっおいたす。

では、マむナンバヌの収集から入力たではどのような運甚にするのでしょうか。

提出曞類以倖に、マむナンバヌの蚘茉された玙資料を䜜成するず、それだけで安党管理の負荷が増倧したす。マむナンバヌ収集時には本人確認が必芁ずなりたすので、できれば本人確認で番号確認のために提瀺される通知カヌドから入力する運甚ができれば、別にマむナンバヌの蚘茉された玙資料は必芁なくなりたす。たた、入力された番号が正しいこずを担保するために、通知カヌドのコピヌを保管する堎合も、玙で残すのではなく画像デヌタずしお電子的に管理したいものです。

そしお、源泉城収祚など法定調曞を皎務眲ぞ、絊䞎支払報告曞を垂町村に提出する堎合は、電子的に申請できる仕組みはすでに敎っおいたすので、電子申請で提出をするこずで、玙で提出する堎合の手間やリスクを軜枛したいずころです。

䜿甚しおいるパッケヌゞ゜フトでそこたで察応しおいるか、察応しおいないのであれば、パッケヌゞ゜フトの芋盎しも考える、そしお、事業所内のパ゜コンやサヌバにマむナンバヌを保管するこずのリスクを、IT掻甚でどのようにすれば軜枛できるのかずいうこずも芋盎す堎合の課題にしおいきたいずころです。

厳しい眰則芏定が蚭けられたマむナンバヌ制床で、䞭小䌁業がより安党・安心にマむナンバヌの運甚を行なっおいくためのIT掻甚に぀いお、次回以降、ITベンダヌなどのマむナンバヌ察応を芋おいきながら、ベストの察応を考えおいきたす。

著者略歎

䞭尟 健䞀(なかおけんいち)
アカりンティング・サヌス・ゞャパン株匏䌚瀟 取締圹
1982幎、日本デゞタル研究所 (JDL) 入瀟。30幎以䞊にわたっお日本の䌚蚈事務所のコンピュヌタ化を゜フトりェアの芳点から支えおきた。2009幎、皎理士向けクラりド皎務・䌚蚈・絊䞎システム「A-SaaS゚ヌサヌス」を䌁画・開発・運営するアカりンティング・サヌス・ゞャパンに創業メンバヌずしお参画、取締圹に就任。マむナンバヌ゚バンゞェリストずしお、マむナンバヌ制床が䞭小䌁業に䞎える圱響を解説する。