自分の行動記録を記載保存しておくノートのことをログブックといいます。マリンスポーツやモータースポーツでは一般的に利用されているログブックですが、行動記録を残しておくメリットはスポーツだけでなく仕事にもあります。ログをとっておくことで、自分が何をしたのか確認出来ますし、改善点を発見しやすくなります。市販されているログブックは、目的に合わせて特化されたレイアウトになっており、手軽に使えるものは少ないです。

パソコンを利用した作業であれば、ログを残すことが可能なソフトウェアやサービスがあるので、どのように時間を使っているのか把握しやすくなってきました。自動的にログをとることに優れているパソコンですが、使ったソフトやウェブサイトだけでは把握し難い作業は発生しますし、当然のことながらパソコン以外での仕事を反映させることが出来ません。パソコンでデータ化しておくほうが、アーカイブとして残しやすいというメリットはありますが、パソコンだけに留まらない仕事をしている以上、出先や突発的に発生した作業の記録もしやすい紙のほうが利便性が高いといえるでしょう。そこで、1週間の仕事ログを手軽に書き込むためのテンプレート「SugarDash Pocket Log」がお勧めです。

ウェブサイトから無料で PDF をダウンロード出来ます

テンプレートは、USでは一般的なレターサイズなので、印刷する際は A4 に合うように調整する必要があります。

1週間分のタイムラインとメモをとるためのフリースペースだけのシンプルなログ記録用に作られたテンプレートです。PDFファイルが公開されていますが、Illustrator で開いてテンプレートの調整を行うことが可能です。このテンプレートは、ログを録ることを目的としてはいるものの、使う人が自由にアレンジ出来るのが特徴です。実際、サイトを訪問しても「このように使ってください」といった説明がされていません。

編集可能の PDF なので、Illustrator を利用してレイアウトの調整を行うことが出来ます

一日分のタイムラインには上下1つの升目があるので、これらを使って自由に記録が出来るようになっています。例えば、費やした時間を塗りつぶしたり、矢印で表すと全体が見渡しやすくなります。毎日決まった時間にルーチンワークをした際は日を跨いで書いても良いでしょう。自分なりにラベルのルールを作っておけば、数文字で何をしたのか書き表すことが出来ます。もっと詳しく書きたい、週のまとめとして気付いた点を書いておきたければ、フリースペースや紙の裏側に書き込めます。フォルダにまとめておけば、長期間における時間の過ごし方のトレンドも見つけ出せるかもしれません。

Illustrator で説明文を省いてフリースペースを増やした例。ロゴを省けば2週間分のログを記録することも可能です

ログを書くスペースは少ないですが、それゆえシンプルに書くよう心がけるようにもなります。ログの書き込みに時間をかけるわけにはいきませんから、少ないスペースのほうが目的に合っているといえるでしょう。システム手帳でも1週間分を見開きで見れるページがあるので、同じような記録を残すことは出来ますが、予定や To Do と一緒にこうしたログを書くとかえって混乱を招きます。折りたたみしやすいレイアウトになっているので、手帳と一緒に持ち運んで使い分けると良いでしょう。

縦に半分に折り曲げた後、さらに半分に折るか、3つ折りにするかでコンパクトにまとめて手帳にしまうことが出来ます

ログを書き込んだ例。升の上には費やしたおよその時間を書き込む形にしています

忙しい毎日を送っているからこそ効率よく仕事したいと思うもの。ネットや書籍に掲載されている様々な Tips をまず試すのもひとつの手段ですが、その前に自分がどのように時間を過ごしているのかを知るのも重要です。何処にムラがあるのかを見出すことで、仕事の仕方を変えなくても時間の過ごし方が改善される場合があります。まずは一週間ログブックに行動記録を残してみて自分の仕事や生活を振り返ってみてはいかがでしょうか。