新しいものを創造するというのは、稲妻のように突然思いつくという事もあれば、混沌とした頭の中からひとつの良いアイデアをピックアップする力だったりもします。こうした、自分自身から引き出すクリエイティビティもあれば、周りの雰囲気や環境から生まれる場合もあります。例えば、DJのようにライブイベントをこなしている人は、観客の雰囲気を読んで選曲をする場合もあります。また、複数の人が集まり会話をすることによって、ひとりでは思いつかないようなアイデアが飛び出してくる場合があります。

創造を形にするためにツールやノウハウを習得することも重要ですが、自分をクリエイティブな状態にもっていきやすい環境作りも同じくらい重要なことです。単に作業ができる空間があるだけでは得られない刺激がちょっとしたコーディネートによって実現することがあります。

自分が働いている場所によって限界はあるかもしれませんが、まずは他の人のオフィスやデスクがどのようにディスプレイされているのかを見ることで良いインスピレーションが得られると思います。そこで今回はより創造力が活発になるための環境作りの参考になるサイトを紹介します。

世界的に知られている企業のオフィス見学ならOffice Snapshotsがおすすめです。Webで利用できるサービスを提供しているオフィスの紹介が多いですが、PixarIndustrial Light and Magic (ILM)といったムービースタジオのオフィスも見学することができます。大企業のオフィスだけでなくTwitterのような比較的小さな会社も見学できます。多くのオフィスにいえることですが、パソコン近辺には十分なスペースを作っているものの、机の周辺や壁はたくさんのディスプレイがあります。自分のスペースが確立されていながらも、パーティションがほとんどないオープンな環境で、同僚とのコミュニケーションがしやすくなっていることも注目です。

比較的頻繁に更新しているオフィス紹介ブログOffice Snapshots。ページ右には紹介した企業がリストされているので、興味のある場所から訪れるといいでしょう。特にWebで話題になっているサービスを提供している企業が多く紹介されています

フリーランス、もしくは少人数のチームで働いている方はOn My Deskがおすすめです。こちらはパソコンを扱う仕事をしている方だけでなく、イラストレーターやアーティストの机を見学することができます。例えばKim CarneyさんのようにIKEAで買ったキャビネットを使って上手にものを整理している方もいますし、Leo Hillerさんのようにホームオフィスを外の雰囲気に合わせてペインティングしている方もいます。ソロで活動している方の中にも広いスペースを持っている方もいますが、寝室の一角を使っているだけという狭い場所で働いている方もいて様々。整理されているとは言い難いものもいくつかありますが、混沌とした中にもそれぞれのこだわりが見受けられます。

フリーランスとして活動している方はOn My Deskが参考になるでしょう。こちらは机の上のスナップショットだけでなく、そこに置かれている小物やインテリアの説明も少しされています。アーティスト / デザイナー名と肩書きがリストされているので自分と似た仕事をしている人のオフィスを見つけやすくなっています

作家の部屋を覗きたい方はGuardianが特集しているWriters' Roomsはいかがでしょうか。書籍に囲まれているという点は共通していますが、机のレイアウトや部屋の雰囲気は様々です

New York Magazineで特集しているRoom to Workでは、Martha StewartやMichael Bloombergといった著名人のオフィスを見学できます。参考にできるというものではないですが、ハイエンドオフィスはどういう感じか知りたい方には良いでしょう

ものが完全に整理されていて片付いている状態を好む人もいれば、様々なものが溢れていて刺激に包まれている状態を好む方もいます。人によってクリエイティブになれる状態が異なるということが、こうした紹介サイトをから見えてくるのではないでしょうか。それと同時に、いかに自分にとって心地の良い環境を作るかが、作業をしたりスキルを磨くのと同じくらい重要なことだと分かるでしょう。忙しい毎日だと思いますが、少しパソコンから目を離して周りの様子を再確認してみてはいかがでしょうか。