写真を使ってスライドショーをオンラインで作ったり、セミナーやミーティングで使用したスライドを共有するようなサービスはいくつかあります。簡単に画像をアップロードしたり共有することもできます。とはいうものの、これらのサービスは紙芝居のようにページが移動していくものがほとんどで、静止画を単調な形で扱っているだけです。単に情報を伝える、写真を見てもらうという意味では紙芝居的なもので十分かもしれませんが、それに加えてスライドそのものがデザインされていたり動きが独特になっていれば、さらに注目度が上がる場合もあります。

Vuvoxは他の類似サービスと同様、スライドショーを作成、共有するだけでなく、テンプレートを使って、他では作ることができないユニークなスライドショーを作成することができます。「Styles」と呼ばれるメニューには数多くのテンプレートが用意されており、ドラッグ&ドロップで自由に切り替えられます。例えば、古いフィルムのようにしたり、ビルボードに表示されているように見せることができます。また、それぞれのテンプレートはカスタマイズが可能になっていて、テンプレートの形や色を調整したり、表示される写真の雰囲気を変えるといったこともその場で行えます。さらにテンプレートといっても単に見た目が凝っているだけでなく、インタラクティブなものもいくつかあります。例えば、生えて来る木に写真を付けたり、螺旋状に写真を並べることも可能なテンプレートもあり、クリックして写真を拡大して見るといった演出も可能です。

トップページには人気スライドショーにアクセスできるようになっているので、とりあえずどんなものが作成できるのか観覧してみても良いでしょう

会員登録は他のサービスと同様、シンプル。もしVuvoxのコミュニティに自分の作品を表示したくない場合は「Unlisted」を選択できるオプションが用意されています

会員登録が完了するとすぐに始められます。自分のパソコンに保存されているデータだけでなくRSSやFlickrから取り込むことも可能です

使えるデータもパソコンに保存してあるものだけでなく、Photobucket、Flickr、Picasaといった写真共有サービスから写真を参照することが可能です。もしいずれかのサービスを既に利用しているのであれば、自分の写真や作品をそちらから参照できますし、スクリーンショットやデザイン作品をタグ検索してスライドショーにまとめるといったことが可能です。

写真だけでなく、音声や動画もスライドショーの一部として取り込むことができるのもVuvoxの魅力です。音声はスライドの編集画面から読み込むことができ、スライドショーにナレーションやBGMを付けることが可能です。また、動画もサポートされていて、パソコンにあるビデオをアップロードするかYouTubeのビデオを貼付けることができます。これらによって、写真と動画を組み合わせた独特のスライドショーを作成することが可能です。

パソコンに保存されているビデオだけでなく、YouTubeのビデオもVuvoxに取り込むことができます。ビデオを写真を交互に使うこともできます

直感的に使える編集画面。複数のメディアもドラッグ&ドロップでストーリーボードに移動できます。もちろん順番を変えたり削除することも可能。上下にあるテンプレートパネルを利用してさらにカスタマイズ、あとは説明文を入れて「Save」をクリックすればでき上がりです。いろいろできるので複雑に感じますが「Collect」「Create」「Publish」のスリーステップだけなので分かりやすいです

こうしてでき上がったスライドショーはVuvoxで観覧できるだけでなく、自分のサイトにも貼付けることが可能です。Vuvoxには豊富なテンプレートがあり色も自由に決められるものもあるので、自分のサイトに貼付けても違和感がないデザインにすることもできるでしょう。編集機能が少ない、Vuvox Expressであれば会員登録不要でなので、すぐにスライドショーを作ることもできます。

会員登録不要のVuvox Expressも魅力的なサービス。専用のページと自分のサイトに貼付けるためのコードを生成してくれます

Expressでも会員向けでも完成したスライドには個別URLが用意されるので、メールで告知したり、コードをコピー&ペーストして自分のサイトに貼付けることができます

クライアントとのやりとりというのは、企画書のやりとりやデザインプロセスに関する情報交換だけでなく、日常のコミュニケーションも含まれると思います。ソフトウェアの使い方の説明や、独特のワークフローを用いて情報共有するといったこともあるでしょう。こうした場合、以前は参照サイトのリンクや、WordもしくはPowerPointなどで書類を作ってもらうということもあったと思いますが、Vuvoxのようなサービスを利用して、文字による説明だけではなく、豊富な画像や映像を使ったものにするのも良いのではないでしょうか。クライアント間とのやりとりだけでなく、社内の情報共有にも使えそうです。今まで文章だけでは伝わり難かったことを伝えるツールとしてVuvoxは使えるサービスといえるでしょう。