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今回は秋期試験において出題が予想される重要キーワードについて紹介します。

情報処理技術者試験は専門技術職の国家試験でもあることから、IT分野およびマーケティング分野における専門用語が多数用いられます。学習のスタート時期においてはキーワードの定義の理解、そして今のような本試験の直前期にはこれまで学習してきた内容を確認するためにこれらの重要キーワードの知識・記憶にモレがないかどうかを調べることが大切です。もちろん知識の不備が発見されればすみやかに修正すべきであることはいうまでもありません。

そこで、今回と次回の2回に渡って、かつての初級シスアド試験では出題されていなかった(もしくはほとんど出題されたことがなかった)けれども、ITパスポート試験の出題カリキュラム上、新たに重要キーワードとして今後出題が考えられる語句を紹介します。いずれもキーワードを見れば説明できるくらいに読込み、正確に記憶しておきましょう。

まず今回は、ストラテジ系およびマネジメント系分野における重要キーワードです。

バスケット分析 統計学の手法を適用して法則性や相関性の発見・抽出を行うデータマイニングを実行する場合における代表的な手法の一つ。
SWOT分析 経営目標の達成のために、企業や組織がもつ強み・弱み・機会・脅威の4つの要素に注目し、的確な意思決定の判断を下す材料を提供するための情報分析手法。
ワントゥワンマーケティング マーケット集団をひとまとまりとしてとらえるのではなく、個々の消費者に対して可能な限り個別に的確なマーケティングを行うことによって、顧客満足度と利益の向上を図る手法。
マス・マーケティング 単一製品を、すべての顧客を対象に大量生産・大量流通させること。大量生産および大量消費時代における大量流通社会の典型的なマーケティング手法であり、すべての顧客を対象として単一の製品についてプロモーション(営業宣伝)活動を実施し、コストを最小化しつつ市場規模の拡大開発を狙う。
バランススコアカード(バランストスコアカード) 業績評価システムまたは戦略的経営立案システム。顧客満足度や社員のモラル(やる気)などを含んだ幅広い評価基準をもって企業活動を分析する手法。評価基準は、財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点の4つ。
トレーサビリティシステム 製品の生産、処理、加工、流通、販売等の各段階で、原材料の仕入先や販売先、製品の生産・製造方法などの来歴や行方を記録し、流通過程の任意の段階でその製品に関する情報について追跡したりさかのぼったりすることができるシステム。
セグメンテーション セグメントのニーズに合った製品やマーケティングミックスを展開すること。マーケティング分野におけるセグメントとは、消費者を特定の性質で分類した集団を指す。
バリューチェーン分析 企業の提供する製品やサービスなどの価値を生み出すための業務の流れ、価値の連鎖を分析すること。価値連鎖分析。
BPM(Business processmodel) 情報システム戦略において、システム化する対象となる業務をモデル化する手法。具体的なモデリング技法として、必要とする情報を構造的に記述する図法であるE-R 図や、情報や処理の流れを簡潔に把握するための図法であるDFD、流れ図(フローチャート)などがよく用いられる。
BPR(Business Process Reengineering) 業務処理の能力向上とコストの削減を実現するために、情報システムを用いることによって既存の組織形態や業務内容、処理方法などを総合的に分析し、業務の流れ=ビジネスプロセスを根本的に見直し、設計し直す過程を経て、合理的かつムダのない状態に再構築すること。
情報リテラシ IT社会においてコンピュータを利用して情報を使いこなす知識や能力を指す。必要なときに適切な情報が入手でき、またその情報を用いて目的を達成するために活用できる能力のこと。

なお、上記の出題が予想される重要キーワードのすべてについて、拙著「カリスマ講師が教える! ITパスポート「絶対合格」のポイント」では詳細に解説しています。またそのキーワードが用いられる分野ごとに具体的な出題予想問題および解説も多数掲載しておりますので、ぜひ活用していただくことをおすすめします。

次回、直前対策第3回では、テクニカル系分野における重要キーワードを紹介します。


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