グラフの作成と関数の使用
『Googleスプレッドシート』は、『Google Apps』で使うオンラインの表計算ツールだ。前回の「Googleスプレッドシート編 Vol.1 - 基礎のキソ」では、スプレッドシートの新規作成や共有について紹介したが、今回は少し掘り下げて、Googleスプレッドシートの応用的な使い方を見ていこう。Googleスプレッドシートでは、入力したデータを元にグラフの作成が可能だ(図1)。作成したグラフは画像ファイルとしてダウンロードできる。また、関数の使用も可能でGoogleスプレッドシートならではの数式も用意されている。
Googleスプレッドシートでグラフ作成
グラフを作成するには、まずGoogleスプレッドシートの編集画面でグラフに使用するセルを選択し、<挿入>メニューから<グラフ>をクリックする(図2)。図3のようなグラフの設定ダイアログが表示されるので、グラフの種類を選択し、タイトルなどを入力しよう。最後に、<グラフの保存>ボタンをクリックしてグラフを作成する(図4)。
Googleスプレッドシートの編集画面にグラフが表示される(図5)。グラフをクリックすると、グラフの周囲に灰色の枠が現れ、左上の<グラフ>をクリックすればプルダウンメニューが表示される(図6)。メニューの<グラフを編集>をクリックすれば、再びグラフの設定ダイアログが表示され、グラフの種類などを選び直すことが可能だ。また、プルダウンメニューの<自分のシートに移動>を選択すると(図7)、グラフを1つのシートとして表示できる(図8)。なお、グラフはPNG形式の画像ファイルとしてダウンロードが可能である(図9)。
関数を使って表計算する
Googleスプレッドシートでは、関数を使った計算を行うことも可能だ。数式を挿入したいセルを選択したら、ツールバーの<数式>ボタンをクリックする(図10)。プルダウンメニューが表示され、「SUM」や「AVERAGE」といったよく使う関数はそのままメニューから選択できる。
また、プルダウンメニューの<その他の数式>を選択してみよう(図11)。図12のようなダイアログが表示され、ジャンルごとに分類された中から数式を選べる。
なお、これらの数式の中でもユニークなのが「Google」に分類された数式である(図13)。例えば、「GoogleLookup」という数式では、Google検索によって取得したデータをセルに表示することが可能だ。
=GoogleLookup("Japan","Internet users")
とセルに入力すれば、日本のインターネットユーザー数が導き出され、セルに表示される(図14)。
テンプレートの利用と「Excel 2007」対応
Googleスプレッドシートでは、ワープロ文書作成の「Googleドキュメント」と同様にテンプレートの利用が可能だ。テンプレートを利用するには、「Google Docs」のホーム画面で「テンプレートギャラリーを参照」をクリックするか(図15)、または<新規作成>メニューから<テンプレート>を選択しよう(図16)。「テンプレートギャラリー」のページが表示され、公開されているテンプレートを使ったり、社内で共有するテンプレートをアップロードできる(図17)。
また、「Microsoft Excel」のファイルをアップロードできるGoogleスプレッドシートだが、2009年6月からは「Excel 2007」の「.xlsx」形式のファイルにも対応し、アップロードが可能になった(図18)。
著者プロフィール・小山文彦
株式会社ゴーガ代表取締役。ウェブ技術とデータ分析を切り口に、多様な企業向けサービスを展開。クラウドとガジェットを生かしたGoogle Appsの潜在的な可能性に注目し、SaaSプラットフォームの最右翼と期待する。Google Apps Authorized Resellerとして、啓蒙活動と関連ソフトウェア開発に力を入れている。