【 国土交通省 】全国公示地価は5年連続で上昇、バブル期以来の伸び

国土交通省が公表した2026年の全国における公示地価は5年連続で上昇した。上昇率は前年比2.8%となり、バブル期以来の伸びを記録。足元では東京23区の都心部や大阪市などで再開発事業が順調に進む一方、主要都市では建築費高騰で計画の見直しに至るケースが目立つ。投資先の絞り込みが加速し、都市部と地方の格差はますます広がりそうだ。

 大規模再開発、オフィスやインバウンド(訪日客)需要を追い風に、前年を上回る伸びを示した商業地(4.3%)が全体をけん引した。首都圏の商業地では、「渋谷サクラステージ」周辺地点で前年比29%、横浜市の関内駅周辺の「横浜ベースゲート」周辺地点で21%それぞれ上がった。虎ノ門・麻布台地区、高輪ゲートウェイ駅周辺などでも開発が進行中だ。

 大阪・関西万博跡地やカジノを含めた統合リゾート(IR)の開発が控える大阪市も好調だ。市の商業地は12.7%、観光地として人気の中央区は15.5%上昇。不動産関係者は「大阪市はもっと伸長してもいい。需要に応えられていないのではないか」と明かす。ただ、大阪でまかなえない需要が京阪神全体に広がり、エリア全体の活性化につながる可能性がある。

 一方、建築費高騰が地方主要都市の開発に待ったを掛ける。

 JR北海道は札幌駅前で計画した高層ビル開発で一部の竣工後ろ倒しを決定。JR九州は「博多駅空中都市プロジェクト」について難工事による費用増を理由に中止した。この他、名古屋鉄道による名古屋駅前再開発は、ゼネコンが人手不足から撤退を申し入れた。

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