【 農林水産省 】米価半年ぶり4千円割れ 需給緩和で暴落の懸念も

コメの価格に再び注目が集まっている。農林水産省が公表した3月9日~15日のスーパーのコメの平均販売価格(税込み)は、5キログラムあたりで前週より33円(0.8%)安い3980円だった。昨年8月末以来、約半年ぶりに4000円を割った。

 コメの価格は昨年6月以降、政府備蓄米の放出により低下していたものの、新米が出回ると上昇傾向となり、9月以降は4000円台で推移。今年1月以降は下落基調に転じていた。

 2025年産米は需要を上回る生産量があり、需給が緩和している。コメの価格が高止まりし、買い控えが起こっていることも価格低下の背景にある。

 農水省の需給見通しによると、今年1月時点の作付け意向調査を踏まえた26年産の主食用米の生産量は最大732万トン。需要見通しの最大量711万トンを上回る。

 一方、コメの民間在庫量は27年6月末時点で最大271万トンに上る見込みだ。今年6月末時点の見通しも最大234万トンで、適正水準とされる200万トンを大きく超過する。需要を上回る十分な供給が確保される一方、価格が暴落すれば農家の経営を圧迫しかねない。

 不安定なイラン情勢を巡っては、3月24日に首相官邸で「中東情勢に関する関係閣僚会議」が開かれた。

 鈴木憲和農水相は、中東から輸入する肥料原料の尿素の輸入量は全体の5%程度にとどまることに加え、農家が今年の春作業に使う肥料を既に調達済みであること、秋以降に使う肥料原料の調達動向や価格動向を注視する方針を報告した。

 高市早苗首相は、ナフサをはじめとするエネルギー源以外の石油関連製品について、経産相を中心に、工業だけでなく農業や医療に関係するものも含む世界の供給状況と国内在庫量の対応方針を取りまとめるよう指示した。

 鈴木農水相は同24日の記者会見で、石油由来の農業資材が多くあるとした上で「これからも農業の現場に安定供給できるのか、よく確認したい」と強調した。

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