3月20日から22日まで、幕張メッセで開催された音楽イベント「Vポイント presents ツタロックフェス2026」。2018年から開催されているツタロックフェスだが、今年は初めて3日間にわたる開催となった。
延べ3万人以上の来訪者が訪れる盛況を見せた同イベントだが、このイベントの運営を「顔認証技術」が陰から支えていたことをご存じだろうか。
本稿では、ツタロックフェスでは初となる、顔認証を活用した入場システムや決済システムの取り組みを紹介する。
顔認証で並ばず入場 「Premium Upgrade Area」の体験が変わった
今回ツタロックフェスには、専用トイレや専用前方観覧エリアなどを利用できる「Premium Upgrade Area」が設置されていた。「Premium Upgrade Area」は、通常チケットに加えて4400円の「Premium Upgrade Ticket」を購入することで入ることができるエリア。
このエリアでは、両ステージ前方入替えエリアの真横に設定されたスペシャル優先観覧エリアや専用休憩ラウンジ、専用トイレ、専用ドリンクバー、エリア内スマホ充電用ケーブル、限定フォトスブースなど、充実したサービスを受けることができる。
「Premium Upgrade Ticket」は1日500枚の数量限定で発売されたが、先行抽選ですべて売り切れてしまうほどの人気だったそうだ。
同エリアを運営する上で活躍したのが、NECの顔認証技術だ。
「Premium Upgrade Area」への入退場を顔認証で管理したことに加え、アップグレードチケット購入者には、顔認証で並ばずスムーズに入場できる専用ゲートも設置した。
エリアの利用者からは「入場がスムーズ」「顔認証が早い」など好評だったそうだ。
財布もスマホも不要 物販・飲食で広がる「顔決済」
「Premium Upgrade Area」の利用以外にも、物販やキッチンカーでの買い物に顔認証決済を導入することで、財布やスマートフォンを持たずに決済を行うことを実現した。
事前に顔登録とクレジットカードとの連携を行っていれば、「Premium Upgrade Area」の利用者でなくても顔認証決済を活用することが可能で、さまざまな場所で顔決済による購買体験ができる。
加えて、この顔認証決済を利用することで、Face抽選(顔認証による景品抽選企画)に参加することができるキャンペーンを実施、利便性と特別感を両立させたファン体験価値を生み出していた。
混雑緩和と購買体験の改善、顔認証がフェスにもたらす価値
今回顔認証を導入した背景には、音楽フェスなどの大規模イベントの課題として叫ばれている「会場内におけるスムーズな購買体験や混雑緩和」があったという。
ツタロックフェスの主催である吉崎氏は「フェスが乱立している現代において、顧客に新しい体験価値を届けるのが急務だった」と顔認証の導入のきっかけを振り返る。
今回のツタロックフェスでは「顔認証とフェスの親和性」を確かめるとともに、データの取得などを通じて、今後の顔認証の生かし方を検討したいという。
新しい本人確認の方法として浸透しつつある顔認証。さまざまなイベントに顔認証技術を用いたシステムが導入される日も近いのかもしれない。






