Windows Latestは3月16日(現地時間)、「Microsoft is using AI slop to promote Windows 11 features, and it’s painfully obvious」において、Microsoftが自社製品の宣伝にCopilotによる生成画像を広範に使用している状況を伝えた。

多数の生成画像の利用が確認できるWebサイトとして「Windows Learning Center」を取り上げ、生成画像を記事の挿絵として利用している実態を指摘。2026年以降、当たり前のように使用している状況とその外観上の問題点を指摘している。

なお、本稿ではAI画像の権利に関する是非は議論していない。権利関連の問題は存在しない前提で、Microsoftと生成画像の向き合い方について考察を伝えている。

  • Microsoft Copilot 出典:Microsoft

    Microsoft Copilot 出典:Microsoft

Microsoft、解説記事にCopilot生成画像を広く採用

Windows LatestによるとMicrosoftは2025年後半以降、OpenAIの強化された画像生成機能をCopilotに導入し、記事の説明用の素材としてAI画像の試験的導入を開始したという。その流れは現在も続き、2026年に入ってからは記事の多くで見かけるようになったとしている。

  • Windows Learning Centerに掲載されている生成画像の例 出典:Windows Learning Center

    Windows Learning Centerに掲載されている生成画像の例 出典:Windows Learning Center

Microsoftはこれら生成画像の説明欄に「AI Art Created by Copilot(Copilotが制作したAIアート)」の注意書きを表示し、明確に区別できるようにしている。画像は主にWindows 11の操作シーンを切り取ったもので、AIツールの有効活用例と言える。

AI画像活用に潜む2つの問題点

しかしながら、Windows Latestは次の2点の問題を指摘し、Microsoftの行動に否定的な見解を伝えている。

  • 時価総額3兆ドルの大企業が、宣伝画像に人ではなくAIを使用することの是非
  • ハルシネーションによる誤った画像が散見され、誤解を生む可能性がある

前者については、時代の流れと言ってしまえばそれまでだ。しかしながら、後者については是正されるべき問題と言える。この状態を放置すれば、同社はハルシネーションを軽視していると受け止められ、AI開発の姿勢に疑念を抱くユーザーも少なからず増えると予想される。

記事ではハルシネーションの具体例として、ウィジェット機能の紹介ページに掲載された挿絵を取り上げている。実際のWindows 11とは異なるウィジェット表示を行っており、初めて見たユーザーに存在しない表示設定を連想させる懸念がある。

  • 問題のAI画像。存在しないウィジェット表示を行っている 出典:Windows Learning Center

    問題のAI画像。存在しないウィジェット表示を行っている 出典:Windows Learning Center

Windows 11の信頼回復、鍵は「クリエイター重視」か

Windows Latestは、Windows 11の評判が過去最低レベルに落ち込んでいると指摘している。その影響もあってか、最近はmacOSやLinuxへの乗り換えを検討するユーザーの増加がみられるという。

この状況を打開し、Microsoftがユーザーの信頼を取り戻すには、クリエイターを重視する方向へかじを切る必要があると主張する。Windowsは多様な利用者が日常的に使う環境であり、創作活動を支える機能の充実が求められるとした。

また、アプリに配置されたCopilotボタンのように、利用者の求めていないAI機能が組み込まれている点も課題として指摘。Windows Latestは、MicrosoftがAI機能の露出を抑え、クリエイターに訴求する魅力を創出することで、ブランド価値の回復につながると結んでいる。