AI駆動型ソフトウェア事業承継プラットフォームを展開するマイクロニティは3月11日、生成AIをはじめとする技術の社会実装と研究を担う専門組織「M-Lab(エムラボ)」を設立したことを発表した。
同社は新体制への移行に伴い、承継したソフトウェア資産の価値をAIで再定義し持続可能な成長を支援する「AI駆動型事業承継モデル」を本格的に開始する。
新組織設立の背景
国内では経営者の高齢化に伴い、長年培われてきた技術や知見が失われるリスクが深刻化している。国内企業総数の99.7%を占める中小企業では、およそ半数の52.7%で後継者が不在だという現状があり、技術や資産が承継のタイミングで途絶えてしまうという構造的な課題が顕在化している。
特にソフトウェア分野では、優れた実績や顧客基盤を持ちながらも、技術環境の変化への対応や属人化が壁となり、事業の継続を断念せざるを得ない例も少なくない。
こうした課題に対し同社は、「M-Lab」の設立により、企業がこれまで育ててきたソフトウェアをAIによって現代や未来に適したソフトウェアへとアップデートするという。資産を次世代へとつなぐ役割を強化するとしている。
「M-Lab」の支援領域
プロダクト支援では、これまで蓄積されたソースコードやドキュメントをAIで解析し、最新のシステム構造へ最適化する。技術的な制約を取り払い、拡張性を高めることで、プロダクトが本来持っているポテンシャルを解放し、市場での競争力を長期にわたって維持・強化する。
オペレーション支援では、承継時の大きな課題である「業務のブラックボックス化」に対し、AIを用いて現場の知恵やノウハウを誰でも活用できるデータとして整理する。社員の知見をAIが学習し、組織の共有財産として活用できる知識ベース(RAG)を構築。バックオフィスから事業推進に至るまで、特定の個人に依存しない持続可能な運営体制を確立させる。
人材支援として、独自のAI能力指標を用いて、社員一人一人が持つ専門知識にAIを掛け合わせるための支援を実施予定。単なるツールの導入や効率化を目指すのではなく、AIをパートナーとして活用し、自らの手で事業をさらに発展させられる活気のある組織文化を醸成する。
経営支援では、創業メンバーが全員退任するような場合でも事業の継続を支える「AIによる自律的な運営体制」を構築する。AIエージェントを基盤に組み込むことで、運営業務において人の介入を最小限に抑え、組織そのものが自動で回る仕組みを確立するとのことだ。

