富士通Japanは3月5日、大分県大分市の公共図書館(大分市民図書館)において、デジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」を活用した図書館のWeb利用者登録サービスを構築し、3月10日に運用を開始することを発表した。
今回構築したサービスは、マイナンバーカードを使った本人確認などを行うためにデジタル庁が提供する「デジタル認証アプリ」と、行政サービスにおいてマイナンバーカードを活用するためのプラットフォーム「マイキープラットフォーム」を連動し、利用者が図書館に来館せずに自宅などから本人認証を行い利用者登録を行えるようになる。
これにより、館内での利用者登録手続きに伴う職員の業務負担を軽減するほか、従来はWebからの利用者登録に必要だった民間の公的個人認証プラットフォームサービスの契約に伴う選定や連携、調整に要していた職員の負荷を解消してコスト削減が期待できる。
サービス運用開始の背景
公共図書館は学習や文化の継承など地域を支える拠点として重要な役割を持つ。しかし、生活様式の変化や技術の進歩により利用者層が変化していることから、今後は生涯学習とコミュニティの中核拠点となるべく、利用者の利便性向上と行政手続きのデジタル化が求められている。
大分市民図書館では、2025年2月にAIが関連する図書を探索する「AI蔵書探索」、同年10月にWebから電子書籍を借りられる「電子図書館」サービスの運用を開始している。今回、Web利用者登録サービスの運用開始により、大分市民図書館が目指す「図書館に足を運ぶのが難しい方にとっても、使いやすいサービス」のさらなる実現に寄与する。
サービス概要
今回構築したのは、「デジタル認証アプリ」とPPID(Pairwise Pseudonymous Identifier)方式による「マイキープラットフォーム」を活用し、公共図書館の利用者登録をWebから行う仕組みだ。
利用者はWebから利用者登録を行う際の本人認証で「デジタル認証アプリ」をダウンロードし、マイナンバーカードを読み込む。その際にマイナンバーカードの有効性を確認し、有効であれば氏名・住所・生年月日・性別の4情報を自動入力する。
その後に、その他の必要事項を入力することで、登録が完了する。Webから利用者登録を行った後は、図書館に来館せずにWebから本を探して予約ができたり、電子図書館のサービスで本を借りて読んだりできるなど、利便性の向上が期待できる。
職員は、従来は利用者が図書館のカウンターで記入していた利用者登録届の受け渡しや確認、システムへの転記作業が不要となる。これにより、職員のカウンター業務を削減し、利用者登録届の情報管理に要する負担軽減につながる。
今後は他の図書館でも運用開始
富士通Japanはこのサービスについて、吹田市立図書館やその他自治体の公共図書館においても順次運用を開始し、2026年度上期には富士通Japanの図書館システムのオプションとして全国での提供を開始する予定。
サービスの全国展開を通じて、利用者の利便性向上と行政手続きのデジタル化による図書館業務の効率化を推進するとのことだ。さらには地域コミュニティや生涯学習の発展へとつなげ、図書館を核とした地域活性化にも貢献する。
